移住のミスマッチを減らす「お試し移住」とは?全国の施設を調べてみた
更新日:2023.03.06

さまざまな環境の変化により「地方移住」への関心が高まっている昨今。現在のライフスタイルに不満や疑問を感じ、選択肢のひとつとして移住を考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし「生活の拠点を移す」というのは、人生において大きな転換となります。「想像と違った」「やっぱり戻りたい」などという失敗は絶対に避けたいところ。
そんな失敗の可能性を少しでも下げるための手段として、「お試し移住」というものがあります。移住希望者にとっては非常に気になるこの制度について、詳しく調べてみました。
例として実際の物件も紹介しているので、選択肢として考えている人はぜひ参考にしてください。
目次
お試し移住(移住体験)とは?

「お試し移住」や「移住体験」とはその名のとおり、本格的な移住を決断する前に「仮住まい」をしてみることです。
旅行がてら他の土地を見てまわっても、その土地の美点しか見えないもの。また短期間の旅行だとどうしても観光気分になってしまい、生活者の視点はなかなか意識しづらいものがあります。
そこで、近年では多くの自治体が「お試し移住用」の住宅を用意しているのです。
学校や病院へのアクセス性、生活必需品の購入における利便性など、実際に移住を見据えた確認をするのなら、ホテルや旅館などよりも住宅に暮らす方がイメージが湧きやすいでしょう。
そういった意味でも、まずお試し移住用の住宅に住んでみるというのは、移住を決断するうえで重要な一歩といえます。
Q.お試し住宅にはどういう設備があるの?
多くの場合、生活に必要な家具・家電などは備わっています。
ただ「寝具だけは持参してください」という場合も多く、当然ながら備え付けのもの以外に使いたい家電などがある場合は持参する必要があります。利用する際には「簡単な引っ越し」程度は必要だと考えていた方がいいでしょう。

Q.お試し住宅の利用料は?
住宅の利用料は自治体によってまちまちで、「無料」としている自治体もあります。ただ利用料がかかる場合も1ヵ月あたり数千円~数万円程度と、その土地で賃貸物件を借りるよりも安い設定になっています。
また電気・ガス・水道に関しても「利用料込み」になっている場合と、「利用した分だけ別途支払い」という場合があるので事前に確認しておきましょう。
Q.お試し住宅の利用期間は?
これも自治体によってさまざまです。最短で1泊から利用できるところもあれば「1週間から」というところもあります。最長期間についても、1ヵ月だったり6ヵ月だったり、あるいは1年だったりと、自治体によって異なります。
「お試し住宅」を取材してみた|その①長崎県平戸市
今回、R&Cマガジン編集部では、特徴的な2自治体を取材しました。
一つ目は、長崎県平戸市。お試し住宅には「空き家を有効利用している」というパターンも多いので、まずはそういった施設の例をご紹介します。
平戸市では、街中に位置している物件と、のどかな漁港に位置している物件の2箇所がありました。
平戸市はこんなところ
古くから海外貿易で栄えた歴史ある街で、「平戸島・生月島・的山大島・度島」という4つの島と、本土側の田平地域で構成されています。平戸島は九州本土と平戸大橋でつながっており、シンボル的な風景を織り成すとともに市民の生活を支えています。

ひらど暮らし体験家屋:木引田町住宅

まず最初に紹介する物件は、平戸市役所まで徒歩数分という立地にある「木引田町(きひきだちょう)住宅」。
平戸市の中心街にあり、スーパー、病院、飲食店などが徒歩圏内にあります。「ある程度は利便性のいいところ」を求めているのなら、こういった物件で体験をしてみるといいでしょう。
建物は木造2階建てで、1階に2部屋、2階に2部屋という4DKの間取りになっています。








間取りを見ればわかるとおり、3~4人くらいの家族に最適な大きさの住宅。
家の前には小さな川が流れており、二階の窓から見下ろすとなかなか風情がありました。

ひらど暮らし体験家屋:薄香住宅

次に紹介するのは、平戸市の中心街から車で5分ほどの「薄香(うすか)」という地域にある住宅です。
薄香という地域は、高倉健の遺作となった映画『あなたへ』のロケ地ともなった場所で、いかにも「のどかな漁港」の風情が漂っているのがポイント。

「海の近くに住みたい」という憧れを持っている人にとっては、うってつけの体験ができる住宅といえます。「玄関を出て10歩も歩けば海」というロケーションなので、海沿いに住むメリット・デメリットをしっかりと体験できることでしょう。
お試し住宅の間取りは、1階3部屋、2階3部屋の6DKとなっています。








こちらの住宅では「漁港ののどかな雰囲気」は存分に味わうことができますが、買い物など、日常生活のほとんどの移動において車が必要になるでしょう。
あまり車を使わない都市部からの移住の場合、こういった生活についてもしっかりと体験しておきたいところです。
「ひらどお試し住宅」の利用について
ここまでに紹介した2件の住宅について、利用のルールは以下のようになっています。
利用期間 | 1週間以上、1ヵ月以内 |
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申し込み | 利用開始を希望する2週間前までに申請書類を提出 (申請受け取り後、市担当者より申請内容を電話で確認) |
利用料 | 無料(電気・ガス・水道代は実費) |
詳細 | お試し住宅 ”ひらど暮らし体験家屋” のご案内 |
利用料が無料というのは非常に嬉しいポイント。当然ながら、利用できるのは平戸市への移住を検討している人だけで、観光、旅行、帰省などが目的での利用はできません。
また利用期間は「1週間以上から」となっているところにも注意が必要です。
ちなみに平戸市の移住関連の補助金は…?
お試し移住とは別の話になりますが、実際に平戸市に移住した場合に利用できる補助金制度にはどんなものがあるか、参考までに一部をご紹介しておきます。
(※詳細は公式サイトをご確認ください)
新規転入者住宅取得支援事業 | 市内業者により建設された新築住宅 | 住宅取得費の10%または別に算出した価格のいずれか低い額(上限200万円) |
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市街業者により建設された新築住宅 | 住宅取得費の5%または別に算出した価格のいずれか低い額(上限100万円) | |
中古住宅(市の空き家バンク登録物件) | 住宅取得費の7%または50万円のいずれか低い額 | |
中古住宅改修費用支援事業 | 市の空き家バンク登録物件の改修および家財道具の撤去 | 対象経費の1/2以内(上限50万円) |
移住費用支援事業 | 移住する際の荷物運搬料および交通費 | 対象経費の2/3以内(上限20万円) |
「お試し住宅」を取材してみた|その②兵庫県上郡町
次に編集部が訪れたのは、兵庫県の上郡(かみごおり)町。
ここにあるお試し住宅は、めずらしいマンションタイプとなっています。
上郡町はこんなところ
兵庫県の南西部に位置し、姫路市からは車で1時間ほどでアクセスが可能。
町の中央部を千種川(ちくさがわ)が流れ、山々の合間に田園が広がるのどかな風景が魅力です。町内に保育園から大学まであるというのも特徴です。

かみごおり移住体験住宅「ハイツカメリア」

上郡町のお試し住宅は、ご覧の通りマンションタイプ。町営住宅の6部屋を移住体験用として活用しており、間取りはAタイプ・Bタイプの2種類があるものの、基本的に3LDKとなっています。


こちらの住宅については、上郡町のホームページに360度カメラによる写真があるので、そちらを見た方が雰囲気がわかりやすいでしょう。
「昔ながらの日本家屋、という感じの家はちょっと苦手…」という人でも、抵抗感なく移住体験ができるのではないでしょうか。






かみごおり移住体験住宅の利用について
上郡町の場合、利用のルールは以下のようになっています。
利用期間 | 短期移住体験住宅(1部屋):1ヵ月単位(最大2ヵ月) 長期移住体験住宅(5部屋):1ヵ月単位(最大12ヵ月) |
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申し込み | 公式サイトの予約状況カレンダーを確認のうえ、電話にて申し込み(その際に利用期間や連絡先、利用目的などを確認) 利用日の5日前までに申請書を郵送、期日までに利用料の支払い |
利用料 | 1ヵ月あたり29,000円または31,000円 光熱水費の基本料金を除く使用料 |
詳細 | かみごおり移住体験住宅の利用者募集! |
体験住宅には短期と長期の2種類があり、短期の場合は最大2ヵ月までで、こちらの部屋には最低限の家電などが備え付けられています。
長期の場合は最大1年間利用することができますが、この部屋に家電等はないので、利用者は「本格的な引っ越し」をしてから利用することになります。
また利用料は1ヵ月単位で、日割り計算はありません。ただ、1ヵ月分の利用料を支払えば「1週間しか住めない」といった場合でも利用可能。
検討段階の人からほぼ移住を決めている人まで、さまざまなタイプの人が利用できそうです。
ちなみに上郡町の移住関連の補助金は…?
お試し移住とは別の話になりますが、上郡町の方も、移住者・定住者が受けられる補助金制度があるか調べてみたので、一部を参考までに紹介します。
(※詳細は公式サイトをご確認ください)
若者住宅取得奨励金 | 40歳未満・5年以上の定住が目的など条件あり | 新築住宅:移住50万円・定住30万円 中古住宅:移住30万円・定住20万円 ※中古住宅取得費補助金との併用は不可 |
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中古住宅取得費補助金 | 5年以上の定住が目的など条件あり | 中古住宅の取得にかかった建物費用の5%(上限10万円) |
新築住宅の個性資産税課税免除 | 50歳未満または世帯に中学生以下の子どもがいるなど条件あり | 50~280㎡の広さの住宅に対し、120㎡分まで2分の1免除 |
その他の特徴的なお試し住宅をピックアップ
近年は「お試し移住」のニーズも高まっており、ここまでに紹介した以外にも、多くの自治体が移住体験用の物件を用意しています。
ただ、どういった物件なのかは本当に自治体によってまちまちで、利用料・立地条件などもさまざま。今回R&C編集部では、料金設定や立地条件など、比較的特徴がある物件に注目して調査してみました。
ピックアップしたものを以下にご紹介していきます。
秋田県にかほ市「お試し移住体験住宅 金浦」
秋田県にかほ市は、秋田県南西部に位置しており、2005年に3つの町が合併して誕生した市。海に面していながらも、東北第2の高さを誇る鳥海山を望むことができる、自然豊かな土地です。
にかほ市には、1日1,000円で利用できるお試し移住体験住宅があります。
この住宅はwebサイトで360°VR画像が提供されているため、現地に行かなくても物件の詳細をチェックすることが可能。
いくら「お試し」とはいえ、やはりどんな物件に住むのかイメージがつかめないと試すためのハードルも上がるので、こういった自治体のサービスは嬉しいところです。
また利用料の1日1,000円というのも、「光熱水費込み」というのもポイント。一般的なお試し住宅では、利用料とは別に光熱水費がかかる場合が多いので、これは非常にありがたいといえるでしょう。
利用期間 | 2泊3日以上・最長6泊7日 (※1泊2日での利用は不可) |
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利用料 | 1日1,000円(光熱水費込) |
茨城県日立市「ひたちトライアルステイ 海の見える家」
日立市は茨城県北東部に位置し、太平洋に面しているので「海のそばで暮らしたい」という首都圏の人にとっては有力な候補になりうるスポットです。
ここにあるお試し移住用の施設「海の見える家」は、築35年の一軒家をリノベーションしたというもの。
テレビ・冷蔵庫・電子レンジなど生活に必要な家電が揃っているだけでなく、名前のとおり太平洋を一望できるロケーションで「海の見える家に住みたい」といった憧れがある人にはぴったりの体験施設といえそう。
またここがすごいのは施設利用料が「無料」で、しかも「光熱水費を含めて無料」というところ。利用料が無料という施設自体が少ないのに、光熱水費を含めて無料というのは相当にレアです(飲食費・交通費・消耗品などの費用は自己負担)。
利用期間 | 3泊4日~7泊8日 |
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利用料 | 無料(光熱水費含む) |
その他のお試し住宅はどんな感じ?一覧表で紹介
お試し移住の物件を調査していくと、他にも利用料や立地条件、またはwebサイトで詳細に紹介されているものなど、自治体によって違いがいろいろあることがわかります。
以下に、地方ごとにいくつかの自治体をピックアップして一覧表としてまとめました(ここに紹介していない自治体でも、お試し住宅を用意しているところはあります)。
また実際に利用可能かどうかは現在の物件状況・予約状況などによって異なりますので、気になるものがあった場合は、各自治体のホームページで詳細をご確認ください。
北海道
厚岸町 | 移住体験住宅 | インターネット環境完備。徒歩10分圏内にスーパーやコンビニもあるという利便性のいい立地 ・利用期間 2週間以上2ヵ月以内 ・利用料 (5月~9月)1泊2日1,500円 (10月~4月)1泊2日2,000円 |
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上砂川町 | 上砂川シェアハウス | 移住体験だけでなく、観光拠点としての利用も可能なシェアハウス。3部屋あり、部屋によって料金が異なります ・利用期間 1泊~3ヵ月以内 ・利用料 1泊2日 1,500円~2,000円 6泊7日 8,100円~10,800円 27泊28日 21,000円~27,000円 |
標茶町 | 標茶町お試し暮らし | 3棟の物件があり、そのうちの1棟は「ペット同伴専用」なのでペットがいる人には嬉しいかぎり ・利用期間 7日間~1ヵ月以内 ・利用料(ペット専用住宅の場合) 7日間 25,000円 8日~14日間 40,000円 15日~21日間 55,000円 22日~31日間 70,000円 |
美瑛町 | セカンドホームびえい | ログハウス風の建物が6棟。公式サイト内に動画があり、外観・内観を確認できます ・利用期間 1ヵ月単位、最長1年 ・利用料(1ヵ月あたり) 体験住宅(大) 63,000円 体験住宅(中) 52,000円 体験住宅(小) 42,000円 ※別途、補償金(基本補償金額・清掃費・灯油給油費・洗濯費)やインターネット使用料・光熱水費が発生 |
幕別町 | 幕別町おためし暮らし | 家具・家電などが揃っている宿泊ロッジが5棟あり、1棟あたり10人まで利用可能 ・利用期間 14日~3ヵ月まで ・利用料 1日あたり1,300円(1人につき) |
室蘭市 | 室蘭市シーズンステイ | 家具・家電の揃っているワンルーム住宅があるほか、ホテルの客室を利用したプランも設定されています(以下はワンルーム住宅を利用する場合) ・利用期間 3泊以上 ・利用料 1泊3,000円(冬期は+500円) 30泊9万円(光熱水費・布団貸し出し込み) |
東北
栗原市 (宮城県) |
お試し移住体験住宅 | 木造平屋3LDKの一戸建て、車庫付きの物件を利用することができます。通算4回まで利用可 ・利用期間 1回あたり2泊3日~9泊10日以内 ・利用料 無料 |
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大仙市 (秋田県) |
大仙市魅力体験住宅「youkoso(ようこそ)」 | 移住を考えている人のほか、大仙市でフィールドワークを予定している学生も利用できる施設として提供されています ・利用期間 1泊~14泊 ・利用料 1団体1泊につき1,000円 |
藤里町 (秋田県) |
藤里町 お試し移住体験住宅 | 薪ストーブやウッドデッキのある住宅。家具・家電なども備え付けられています ・利用期間 3日以上30日以内 ・利用料 3日で4,000円、以上1日あたり2,000円 |
酒田市 (山形県) |
移住お試し住宅 | 徒歩5分圏内にスーパーやホームセンターのある利便性の高い地域。光熱水費を含み無料で利用できるのはありがたい ・利用期間 7泊8日まで ・利用料 無料 |
南相馬市 (福島県) |
お試しハウス1号・2号 | 利用料が無料というのが嬉しい限り。生活に必要な家電などもそろっています。 ・利用期間 2泊~30泊(31日以内) ・利用料 無料 |
関東
鹿沼市 (栃木県) |
おためしの家「いちごいち家(え)」 | 鹿沼駅から徒歩7分という利便性のいい立地にある体験住宅。家電などもそろっています ・利用期間 1か月(28日間)を基本 ・利用料 7日間7,000円で、週ごとに前払い (28日=4週=28,000円) |
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茂木町 (栃木県) |
おためし住宅「もてぎ暮らし館」 | 利用料は1泊2,000円ですが、期間が16泊~30泊の場合は3万円で利用できるのが特徴 ・利用期間 1泊~1か月以内(年末年始を除く) ・利用料 1泊 2,000円 16泊~30泊30,000円 |
日光市 (栃木県) |
農山村生活体験の家 | 公式サイトに「使用者に畑を用意しております」との説明あり。地元の方に教わりながら農業体験ができるというお試し住居 ・利用期間 1ヶ月単位で3ヶ月以内(期間は応相談) ・利用料 1ヶ月30,000円(電気、ガス、水道、浄化槽保守料込) |
益子町 (栃木県) |
お試し住宅 | 木造平屋建ての3LDK。駐車場は2台分のスペースがあり、駅・バス停・ホームセンターも近隣とのこと ・利用期間 1か月以上2か月以内 ・利用料 30,000円/1月(電気・上下水道・ガス代込) |
笠間市 (茨城県) |
笠間市移住体験施設 『かさちょこHOUSE』 | 家具・家電のほかWi-Fiも完備。リンク先に紹介動画もあり、外観・内観を詳しく知ることができます ・利用期間 3泊4日以上2週間(13泊)以内 ※年度内2回上限、通算利用回数4回を上限 ・利用料 1組につき1泊2,000円 |
富岡市 (群馬県) |
まちなか移住体験住宅 | 世界遺産「富岡製糸場」が近く、上州富岡駅や市役所からも徒歩12分という立地にある物件 ・利用期間 原則として30日以内 ・利用料 15日以下 20,000円 16日以上 30,000円 |
南牧村 (群馬県) |
なんもく暮らし体験民家 | 古民家で田舎暮らしができる施設。木造2階建てで間取りは4LDK ・利用期間 1ヵ月単位(最長2ヵ月) ・利用料 1ヵ月30,000円 |
山北町 (神奈川県) |
お試し住宅「ホタルの家」 | 木造2階建ての7DK。夏には体験住宅の横を流れる水路にホタルが飛び交うとか ・利用期間 2週間~14週間 ・利用料 2週間 20,000円(光熱水費込み) |
中部・関西
大町市 (長野県) |
お試し暮らし体験(いなか暮らし・短期型) お試し暮らし体験(いなか暮らし・中期型) |
短期と長期で別々のプラン(料金設定)があり。どちらのプランでも調理器具・食器類などは完備した施設を利用できます 短期型 ・利用期間 1泊2日〜6泊7日 ・利用料 1人1泊3,000円 (2泊目以降1,500円) ※冬期期間(11月~3月)に限り、1棟当たり1日500円の暖房費が発生 中期型 ・利用期間 7泊8日〜29泊30日 ・利用料 50,000円(定額) ※冬期期間(11月~3月)に限り、1棟当たり1日500円の暖房費が発生 |
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伊那市 (長野県) |
田舎暮らしモデルハウス | 平成27年に完成した新しい施設で、地域材を使用した木造2階建て。薪ストーブもあります ・利用期間 原則として3泊4日以内 ・利用料 1泊4,000円/1家族(9人まで) |
砺波市 (富山県) |
砺波市定住体験ハウス『佐々木邸』 | 築100年以上、「切妻造り平入り」という雪国に適した伝統家屋で移住体験が可能。また既存の市営住宅を活用した体験プランもあります 定住体験ハウス『佐々木邸』 ・利用期間 1週間以内 ・利用料 1人につき1泊1,000円 市営住宅 ・利用期間 1年以内(更新を含め最長で2年) ・利用料 月額12,600円~ ※使用者の所得を元に計算 |
高山市 (岐阜県) |
飛騨高山ふるさと体験施設「秋神の家」 | 教員住宅をリユースした施設で、計6戸あり。12月~3月は冬期休止 ・利用期間 1ヵ月から最長2ヵ月 ・利用料 1日あたり470円 |
相生市 (兵庫県) |
お試し住宅 | 戸建てタイプとアパートタイプがあり、は戸建ては4LDK、アパートは3LDK。利用期間や利用料はどちらも共通となっています ・利用期間 4週間から8週間 ・利用料 7,500円/週(月額30,000円)光熱水費含む |
中国・四国
八頭町 (鳥取県) |
おためし住宅 | 施設は木造2階建ての2LDK住宅。生活に必要な家電も備わっています。リンク先に建物の外観・内観写真があります ・利用期間 3日(2泊)以上1ヶ月以内 ・利用料 3日:7,000円 (利用期間が4日以上1ヶ月未満の場合は、1日当たり1,300円を加算) 1ヶ月:35,000円 (1ヶ月以上の利用で、月単位ではなく端数がある場合は、1日当たり1,300円を加算) |
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米子市 (鳥取県) |
お試し住宅 | 木造一戸建ての物件と、鉄筋コンクリート3階建ての物件(3階部分の居住スペース)の2つが用意されています ・利用期間 3日以上90日以内 ・利用料 初日から3日まで:9,000円 4日目から7日目まで:1日あたり2,500円 8日目から90日目まで:1日あたり1,200円 |
笠岡市 (岡山県) |
お試し住宅 | 職員住宅の2室をお試し住宅として利用可能で、スーパーやコンビニも徒歩5分圏内 ・利用期間 1泊2日から最長29泊30日まで ・利用料 1室1日1,000円(光熱水費込み/最短1泊2日2,000円から受付) |
勝央町 (岡山県) |
お試し住宅 | 3棟の物件があり、のどかな田園風景に囲まれたエリア・利便性の高いエリアなど特色もいろいろ ・利用期間 3日以上180日以内 ・利用料 無料 |
和気町 (岡山県) |
お試し住宅 | 3棟の物件あり。リンク先のサイト内にそれぞれの物件の紹介動画があります ・利用期間 原則として14日以上2ヵ月以内 ・利用料 月額30,000円 |
萩市 (山口県) |
お試し暮らし住宅(#梅ちゃんち) | 「梅屋七兵衛旧宅」という古民家を再生した移住体験施設。家具・家電のほかWi-Fiも完備 ・利用期間 1週間から4週間 ・利用料 1組7,000円/1週間 |
さぬき市 (香川県) |
さぬき市移住体験ハウス | 木造平屋の一戸建てで、間取りは2DK。家具・家電のほか、食器や調理器具も揃っています ・利用期間 1週間から4週間 ・利用料 1組7,000円/1週間 |
越知町 (高知県) |
お試し住宅 | まちなかエリアと自然に囲まれたエリア、2つの物件があります。利用料などは共通 ・利用期間 3日以上84日以内 ・利用料 3日~7日間:5,000円 8日~14日間:10,000円 (以降5,000円刻み) |
九州・沖縄
大牟田市 (福岡県) |
おおむた暮らしお試し居住 | 庭、ウッドデッキ、駐車場付きの一軒家。リンク先に外観・内観の写真があります ・利用期間 3日~14日間 ・利用料 1日あたり1,000円(光熱水費込み) |
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鳥栖市 (佐賀県) |
河内町お試し住宅 | 木造平屋の6DK、2018年には内装やトイレなどのリフォーム済みという物件です ・利用期間 3日~最大14日間 ・利用料 無料 |
荒尾市 (熊本県) |
お試し暮らし体験住宅 | 周辺にはスーパーや運動施設があり生活しやすい環境 ・利用期間 3日以上30日以内 ・利用料 1日1,000円(光熱水費込み) |
上天草市 (熊本県) |
移住お試し施設 | 2か所の地域に施設があり、どちらも「海のそばでの暮らしに憧れがある」という人にぴったり ・利用期間 7日から30日間 ・利用料 7日間で12,000円(以降1日ごとに2,000円) |
枕崎市 (鹿児島県) |
お試し住宅 | 古民家を改装した住宅。希望があれば農業体験も可能とか ・利用期間 1泊~13泊まで ・利用料 1泊2,000円(光熱水費込み) |
屋久島町 (鹿児島県) |
暮らし体験住宅 | 世界遺産の島で島暮らしが体験できる施設が4棟あり ・利用期間 3ヵ月以上1年未満 ・利用料 月額10,000円 |
国頭村 (沖縄県) |
移住体験住宅 | 1号館(2DK)、2号館(3LDK)、3号館(1DK)という3棟。利用料は1人あたりの設定 ・利用期間 1泊以上13泊以内 ・利用料 1号館、3号館:1泊1人あたり2,000円 2号館:1泊1人あたり3,000円 |
お試し移住をする際に心掛けておきたいポイント
観光旅行と同じように遊んでしまったり、部屋にこもってのんびり過ごしてしまうと、お試し移住をした意味が薄れてしまいます。たとえ検討段階だとしても、ある程度は「本格的な移住」を見越した行動をしておいた方がいいでしょう。
体験中は積極的に行動
移住体験中は、買い物や通勤・通学など、生活者の視点でさまざまな場所へ移動したり、アクセス性を確かめたりというアクションをしておきましょう。もちろん、ほぼ移住が決定しているのであれば、この期間に住宅探しをする必要があります。
自治体によっては移住相談窓口の職員が案内してくれることもあるので、何か不明な点があったらまず相談してみることが大切です。
地元との人たちとの交流
東京など都市部から、地方(都市部ではないところ)へ移住した場合、地域とのつながりは間違いなく「濃くなる」と考えていいでしょう。
自治会の作業や祭りの運営など、さまざまな人付き合いが必要になります。これは「お試し移住」だとしても必須の場合もあり、お試し住宅を利用する際に「自治会への加入」が条件となっていることもあります。
本格的な移住を見越して、地域の人々とのコミュニケーションも取っておきましょう。
自動車の必要性
東京都内など都市部に住んでいると、車を所有しなくても生活は成り立ちます。しかし、少し都市部を離れてしまえば、日本の地方はほぼすべて車社会であり「車がないと生活ができない」と言っても過言ではありません。
もちろん、お試し移住の期間にもそれは同様なので、現在車を所有していない場合は「車をどうするか」についても考えておく必要があります。
この記事のまとめ
実際のところ「移住をした後に、何らかの事情によって戻ってしまう人」は、それほどめずらしい話ではないといいます。
もちろん、すべての人が失敗や挫折というわけではないと思われますが、中には「思っていたのと違った」「やっぱり自分には合わなかった」という理由もあるはず。
こういったミスマッチを少しでも減らすために、まずは一定期間住んでみるというのは有効な手段といえるでしょう。
利用料の面でも、一般の宿泊施設を利用するよりもかなりメリットが大きいので、こういった施設はぜひ有効活用をしたいところです。