学資保険と終身保険の特徴と違いは?保険選びの判断基準も紹介
更新日:23.01.10
子どもの教育資金のための保険としては、まず学資保険が思い浮かびます。
しかし最近では、そうした教育資金の準備において終身保険を利用するケースも見られるようです。なぜ終身保険が学資保険の代わりになるのでしょうか。
この記事では学資保険と終身保険の特徴や違い、そしてどちらを選ぶと良いのかという判断基準まで以下にまとめていきます。保険選びの参考にしてみてください。
学資保険の特徴は?
学資保険は基本的には貯金に近いものであり、「コツコツと積み立てたお金が満期になると増えて戻ってくる」というのが基本的な仕組みです。
契約者が万一亡くなったとしたら、そこから先の積み立ては不要になり、満期金はきちんと受け取ることができます。つまり、万一の事態があってもなくても、きちんと満期金の準備ができるのが学資保険の特徴です。
また、学資保険の中には入学祝い金が付いているタイプもあります。これは小学校や中学校、高校、大学といった節目を迎える都度祝い金という形でお金が受け取れるというものです。ただ、満期一時金として一括で受け取るものに比べると総合的な利率は下がる傾向あります。
加入する際の注意点として、子どもの年齢が設けられていることがあります。
利用を検討するのであれば、出産前からの早めの対応をおすすめします。学資保険はその性質上、満期金に近い保険料を納めるため、短期間になればそれだけ負担額も高額になります。毎月の保険料を抑えたいのであれば開始も早い方がいいでしょう。
保険金を受け取る時期としては、15歳や18歳、さらに22歳を選ぶケースが多く、進学や卒業でまとまった金額を用立てできるように設定されています。学資保険を利用するのであれば、子どもが「何歳のときにいくら準備できればいいのか」について検討するといいでしょう。
合わせて読みたい記事
終身保険の魅力は?
終身保険とは、貯蓄機能を有する生命保険です。その貯蓄機能を利用して学資保険の代わりにすることも増えているようです。
終身保険の魅力は3つあります。
- 積み立てたお金を将来的に増やすことができる
- 契約者が亡くなってしまったときは生命保険金を一括で受け取ることができる
- まとまったお金を使うタイミングが選べる
終身保険では学資保険同様、積み立てたお金を将来的に増やすことができます。
また、契約者が亡くなってしまったときにはその時点で生命保険金を一括で受け取ることができます。そのため、本来積み立てる予定だった教育資金として残しておくことも可能ですし、その時点から将来の教育資金としてその保険金を回してあげることもできるようになります。
さらに、まとまったお金を使うタイミングが選ぶことができます。 終身保険を利用した貯金の場合、満期が来たからといって必ず取り崩す必要はありません。そのため、使うタイミングを先送りすることが可能になります。
したがって、大学入学資金として使いたかったけれど使わなくて良くなった、という場合はそのまま保険を寝かせておいて将来の結婚資金として回してあげる、ということも可能になります。
学資保険と終身保険の違いとは
学資保険と終身保険、ともに将来お金が増えて戻ってくるという点は共通です。一方、違う点としてはお金の受け取り方が挙げられます。
学資保険の場合、満期が来たらその時点で満期金を受け取る形になります。仮に契約者が亡くなった場合も、満期が来ないとお金を受け取れません。亡くなった時点でお金を受け取るわけではないのが特徴です。
終身保険の場合は満期が来てもその時点で受け取るかどうかは契約者が選ぶことができます。もし受け取らなかった場合、満期金は保険会社が運用していくため、少しずつ増えていきます。契約者が亡くなった場合にはその時点で保険金が受け取れます。
また、「入学祝い金」があるかどうかという違いもあります。学資保険は入学祝い金をつけることも可能ですが、終身保険にはそうした祝い金をつけることができません。
学資保険か終身保険かを決めるためのポイント
学資保険と終身保険、それぞれ銀行に預金しておくよりは利率が良いケースが多いため、お子様の教育資金を増やす方法としては魅力的といえるでしょう。
ですが、どちらを選んだらいいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。検討するポイントとしては4つあります。
- 入学祝い金を求めるかどうか
もし「入学祝い金を必ず受け取りたい」という場合、選択肢は学資保険しかないでしょう。 - 万が一の事態に備える機能も追加しておきたいか
もし貯金にそうした機能を追加したい、という場合には終身保険が有効です。他で用意しているからそこは気にしない、という場合にはどちらを選んでも良いでしょう。
ただ、終身保険の場合は貯蓄機能を有しているため、他で用意している保険が掛け捨てタイプの場合は掛け捨て額を減らすことができるといえます。 - 中途解約のリスク
仮に積み立てを途中でやめてしまったとき、そのタイミングによっては元本割れしてしまうのはどちらも同じです。
しかし、終身保険で積み立てをしている場合、学資保険よりも戻ってくるお金が少ないケースが多く、中途解約のリスクは終身保険のほうが大きいといえます。したがって、途中で解約する可能性がある場合には学資保険で考えておくといいでしょう。 - 利率
利率の良さを求める場合、終身保険のほうが有利なことが多いです。その理由としては、終身保険の場合は利率の高い外貨タイプの保険も存在するためです。
日本の円よりも利率が高い海外の通貨は多くあり、貯蓄機能としては有利に働きます。為替のリスクは付きまといますが、その分利率が高いものが多いのも事実です。
上記4点を検討して、どちらのタイプがいいか決まったら、その中で比較検討することで考えに合った保険が見つかるのではないでしょうか。
・当サイトは、各保険の概要についてご紹介したものです。取扱商品、各保険の名称や補償(保障)内容等は引受保険会社によって異なりますので、ご契約にあたっては、必ず各引受保険会社の「重要事項説明書」をよくご確認ください。ご不明な点等がある場合には、代理店までお問い合わせください。
・このご案内には保険商品内容のすべてが記載されているわけではありませんので、あくまで参考情報としてご利用ください。また、必ず各引受保険会社の「契約概要」やパンフレット等で保険商品全般についてご確認ください。
・お引受内容により保険料が異なる場合がありますので、実際に適用される保険料については代理店または引受保険会社にお問い合わせください。