保険営業のノルマはきつい?転職前に確認すべき給与形態や年収相場も解説
- 更新日:

転職先に保険営業を候補として挙げる中で「ノルマが大変そう」と不安を抱く人もいるのではないでしょうか。
保険営業の仕事は、ノルマの負担がありますが、対価として高い収入を得られる見込みもあります。
本記事では、保険営業の仕事に対するノルマや平均年収について解説します。
ノルマに対する理解が深まれば、保険営業が自分にあった仕事か判断できるようになるでしょう。
個人ノルマに抵抗がある人におすすめの転職先も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
保険営業にノルマはつきもの?
保険営業の仕事には、基本的にノルマが課せられます。
中にはノルマがない保険会社もありますが、少数派と思っておくとよいでしょう。
ここでは、保険営業のノルマがどのようなものか解説していきます。
出典元:みんなの転職「体験談」。
ノルマとインセンティブの違い
ノルマとインセンティブの違いは、以下の通りです。
ノルマ | 達成しなければならない成果や作業量のこと |
---|---|
インセンティブ | 成果ごとに与えられる報奨金のこと |
上記のように、ノルマとインセンティブには明確な違いがあります。
ノルマは、保険会社ごとに設定している制度で、一定期間に達成すべき目標を意味します。
個人で決める目標ではなく、強制力があるためプレッシャーを感じやすいでしょう。
一方でインセンティブは、成約数や保険料収入額に応じて支給される報奨金を指します。
保険会社ごとのインセンティブルールに則り、給与に反映されるのが大半です。
インセンティブ制度は、営業社員のモチベーションや生産性の向上に大きく影響するため、ほとんどの保険会社が取り入れています。
きついノルマがあっても、インセンティブ制度がある保険会社であれば、ノルマ達成に向けて営業に取り組めるでしょう。
保険営業の仕事は個人ノルマが主流
生保・損保問わず、保険営業のノルマは個人別に課せられるのが主流です。
保険代理店では店舗ごと、チーム体制の保険会社ではチームごとにノルマが課せられるケースもあります。
個人ノルマの保険会社では、保険の基礎知識を学ぶ研修制度はあるものの、営業スキルを習得できる環境が整っていない場合も考えられます。
契約獲得のコツや成約につなげるトーク力などを身に付けられず、ノルマを達成できない可能性があり得るでしょう。
営業社員それぞれが自分のノルマ達成に全力であるため、悩みや問題が生じても相談できる相手がいない場合も考えられます。
個人ノルマの保険会社だと、精神的に辛いと感じるときもあるのが実情です。
保険営業のノルマが「きつい」と言われる理由
保険営業のノルマは「きつい」と言われますが、理由として以下の内容が挙げられます。
- 目標設定が高い
- 契約の獲得が難しい
- 保険業界の競争が激しい
保険営業は「1ヵ月で成約3件」「アポイント20件」など、ハードルの高いノルマが課せられる傾向にあります。
生命保険文化センターが2022年に行った調査によると、生命保険の加入者割合は約8割を占める結果となりました。
すでに大勢の人々が生命保険に加入しているため、契約の獲得も難しいのが実情です。
国内における保険会社数は2024年6月時点で41社にも及び、競争も激しくなっています。
保険営業は契約獲得が難しいうえ、きついノルマが課せられます。
営業未経験で保険営業に転職すると、課せられたノルマに対して強いプレッシャーを感じる場合もあるでしょう。
出典元:厚生労働省年金局「令和2年国民年金被保険者実態調査」
以下の記事では、保険営業の仕事がきついと言われる理由について詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
保険営業の給与体系・相場
保険営業の給与は、給与体系によって大きく異なります。
転職して収入を上げたいのであれば、しっかりと把握しておきましょう。
給与体系の特徴
保険営業の給与形態は「基本給+インセンティブ」が大半です。
毎月の営業成績が給与に反映される点が特徴です。
インセンティブの影響で毎月の収入差はあっても、基本給があるため決められた収入が約束されています。
一方で完全歩合制が多い不動産営業では、基本給がなく安定した収入を得られません。
インセンティブ制度の場合、成績が低い月は給与が少なくなり生活を圧迫する可能性があります。転職する際は営業社員の基本給がどの程度あるのか求人ページでチェックしておきましょう。
成約数が多くても、短期間で保険を解約されてしまうとペナルティが発生する保険会社も存在します。
インセンティブ狙いで顧客のニーズを無視した提案をすると、結果的に損失を被る可能性があるため注意が必要です。
年収相場
厚生労働省が2024年に発表した「令和5年賃金構造基本統計調査」で算出したデータによると、保険営業の年収相場は以下のようになっています。
総平均年収 | 585.9万円 |
---|---|
男性 | 800.0万円 |
女性 | 459.1万円 |
上記のような結果が出ていますが、大半の保険会社がインセンティブ制である点から、年収の差は大きいと考えられます。
保険営業の中には、年収1,000万円を超える人もいるため、営業スキルによっては平均年収を大幅に超えられるでしょう。
1年目の平均時給に関しては、ハローワークが出している統計によると、他業種の営業より約100円安い1,346円となっています。
ただし、あくまでも求人内容の平均的な時給です。
クロージングまでのコツや最適な提案方法など、試行錯誤し自らスキルアップに取り組めば、よい成績が残せて高時給を得られるでしょう。
出典元:厚生労働省「職業安定業務統計の求人賃金を基準値とした一般基本給・賞与等の額(時給換算)」
保険営業マンの年収について詳しく知りたい方は以下をご参照ください。
まとめ
保険営業の仕事には、基本的にノルマが課せられています。
ノルマは辛いと感じますが、インセンティブ制を取り入れている会社であれば、ノルマ達成時には大きな報酬を得られるでしょう。
個人ノルマに抵抗がある人は、チーム営業を取り入れている保険会社がおすすめです。
チーム単位で売上獲得を目指す保険会社であれば、個人にノルマを課せられるケースはほとんどありません。
自分の性格や価値観に合った営業スタイルを選ぶことで、保険営業という仕事をより前向きに、長く続けていくことができるでしょう。