変額保険と学資保険、教育資金を作るならどちらがいいのかを解説
子どもの教育資金づくりの方法としては、学資保険が一般的です。
しかし、最近では「学資保険の代わりに変額保険がおすすめなのでは?」と悩む方も増えています。
返戻率の低下やインフレへの不安から、より効率よく資産形成できる方法を探している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、学資保険と変額保険を教育資金づくりの視点から比較し、どちらがどんな家庭に向いているのかをわかりやすく解説します。
学資保険を続けるべきか、変額保険を代わりに検討すべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
変額保険と学資保険の基本を理解しよう

教育資金を準備する方法として、近年よく比較されているのが変額保険と学資保険です。
どちらも子どもの進学に備える保険商品ですが、仕組みやお金の増え方には大きな違いがあります。
まずは、それぞれの基本を押さえておきましょう。
変額保険:運用しながら保障を持つ保険
変額保険とは、保険料の一部を株式や債券などで運用し、その運用成果によって将来受け取れる保険金や解約返戻金が変動する保険です。
保障を持ちながら資産運用ができる点が特徴で、近年のインフレから教育資金づくりの選択肢として利用する方も多い生命保険商品です。
変額保険の最大の特徴は、運用実績が良ければ支払った保険料以上の金額を受け取れる可能性があることで、特に長期で積み立てる場合、時間を味方につけて資産を増やせる可能性があるためインフレ対策として需要があります。
また、多くの変額保険は万が一の際には保険金が支払われ、基本保険金には元本割れの最低保証が付いている商品もあります。
しかし、中途解約返戻金や満期保険金には最低保証が付いていないため注意が必要です。
単なる投資ではなく、保障を確保しながら教育資金を準備できる点が、変額保険ならではの強みといえるでしょう。
学資保険:教育資金を準備するための保険
学資保険は、子どもの進学時期に合わせて教育資金を計画的に準備するために特化した貯蓄型保険です。
学資保険の大きな特徴は、将来受け取れる金額がほぼ確定している点です。
契約時に満期金額や祝い金の支給時期が決まっているため、教育費の見通しを立てやすく、安定性を重視する家庭に向いています。
また、契約者に万が一のことがあった場合、以降の保険料支払いが免除され、満期金は予定どおり受け取れる商品がある点も選ばれる理由の一つです。
一方で、低金利環境の影響を受けやすく、返戻率が以前よりも下がっている商品が多いのが現状であるため、変額保険と比較されることが多い理由です。
しかし、変額保険のような運用リスクは避けたいものの、計画的に教育費を積み立てたい場合には学資保険がおすすめです。
変額保険と学資保険の違いを比較

教育資金づくりを考える際、多くの人が悩むのが変額保険と学資保険のどちらを選ぶべきかという点です。
両者は目的が似ている一方で、仕組みやリスク、期待できるリターンに明確な違いがあります。
ここでは、重要なポイントごとに違いを比較していきましょう。
① 目的の違い
変額保険と学資保険を比較する上でまず押さえておきたいのが加入する目的の違いです。
どちらも教育資金づくりに使われますが、本来の目的は異なります。
学資保険の主な目的は、子どもの進学時期に合わせて確実に教育資金を準備することです。
将来受け取れる金額があらかじめ決まっているため、大学進学などで必要となる資金計画を立てやすく、「貯めること」を重視した保険といえます。
一方、変額保険は保障を持ちながら資産を増やすことを目的とした保険です。
運用成果によって受取額が変動するため、教育資金を準備しつつ、長期的に資産形成も行いたい人に向いています。
② 受け取れる金額の仕組み
変額保険と学資保険を比較する上で特に重要なのが、受け取れる金額の決まり方です。
この仕組みの違いが、将来の教育資金計画に大きく影響します。
学資保険は、契約時に満期金や祝い金の金額がほぼ確定しているため、毎月の保険料と払込期間に応じて、将来受け取れる金額があらかじめ分かります。
そのため、教育費の見通しを立てやすいのが特徴です。
基本的に運用成績による変動はなく、安定した受取額を重視した仕組みとなっています。
一方、変額保険は、支払った保険料の一部を特別勘定で運用し、その運用成果によって受取額が変動します。
運用が好調であれば学資保険以上の金額を受け取れる可能性がある反面、市場環境によっては受取額が減少することもあります。
③ 元本割れリスクの有無
変額保険と学資保険を比較する上で多くの人が気にするのが元本割れリスクの有無です。
教育資金という性質上、どの程度までリスクを許容できるかは重要な判断ポイントになります。
学資保険は、基本的に元本割れリスクが低い保険なので、満期まで保険料を払い込めば、支払った保険料総額を下回らない商品が多く、安定性を重視したい場合に向いています。
ただし、学資保険を途中解約した場合は元本割れする可能性がある点には注意が必要です。
一方、変額保険は運用成果によって受取額が変動するため、元本割れのリスクがあります。
特に変額保険を短期間で解約した場合や、相場環境が悪化した場合には、払い込んだ保険料を下回る可能性も否定できません。
つまり、元本割れを極力避けたい人には学資保険、一定のリスクを理解したうえで資産の成長を期待したい人には代わりとして変額保険が向いています。
④ 保護者に万が一があった場合
教育資金を準備するうえで見落とせないのが、保護者に万が一のことがあった場合の保障です。
学資保険では、契約者である保護者が死亡または高度障害状態になった場合、以後の保険料の支払いが免除されるのが一般的です。
保険料を支払わなくても、満期金や祝い金は契約どおり受け取れるため、子どもの教育資金を確保しやすい点が特徴です。
一方、変額保険も死亡保障や高度障害保障が付いている商品が多く、万が一の際には死亡保険金が支払われます。
教育資金を確実に残したいのか、保障と資産形成を両立させたいのかによって、適した選択肢は変わってきます。
⑤ インフレへの強さ
教育費を長期間かけて準備するうえで、近年特に注目されているのが変額保険の特徴である、インフレへの強さです。
学資保険は、将来受け取れる金額があらかじめ決まっているため、物価が上昇すると実質的な価値が目減りする可能性があります。
教育費や生活費が上昇している局面では、満期時に受け取った金額が想定よりも足りないと感じるケースも考えられます。
一方、変額保険は保険料の一部を株式や債券などで運用する仕組みのため、インフレ局面では資産価値が上昇する可能性があります。
長期的に見れば、変額保険のインフレに対応しやすいと言う特徴が、学資保険との大きな違いといえるでしょう。
教育資金づくりにはどちらが向いている?

ここまで見てきたように、変額保険と学資保険にはそれぞれ異なる特徴があります。
そのため、どちらが正解というよりも、家庭の状況や考え方によって向き・不向きが分かれるといえるでしょう。
ここでは、タイプ別に向いている人の特徴を整理します。
変額保険:長期的な資産形成を重視したい人
変額保険は、長期的な資産形成を重視したい人に向いており、子どもがまだ小さくて教育資金を準備するまでに十分な期間がある場合、運用による資産成長を期待できます。
また、インフレへの備えを意識している人や、多少の価格変動を受け入れられるリスク許容度がある家庭にも適しています。
さらに、保障と資産運用を同時に行いたい人にとっても、変額保険がおすすめです。
学資保険:確実性と安心感を重視したい人
一方、学資保険は、確実性と安心感を重視したい人に向いています。
将来必要な教育資金の金額をできるだけ正確に把握し、計画的に準備したい家庭に学資保険が適しています。
元本割れのリスクを避けたい人や、運用に不安を感じる人にも向いています。
また、保護者に万が一のことがあった場合でも、教育資金を確保できる点を重視する場合、学資保険は安心感があります。
併用という選択肢もあり
どちらか一方を選ぶだけでなく、変額保険と学資保険を併用するという方法もあります。
基礎的な教育費は学資保険で確保し、上乗せ分を変額保険で運用することで、安定性と成長性のバランスを取ることも可能です。
最終的には、家計状況や教育方針、リスク許容度を踏まえたうえで、自分たちに合った教育資金準備の方法を選ぶことが重要です。
記事のまとめ:教育資金づくりは家庭の考え方で選ぼう

本記事では、教育資金づくりにおける変額保険・学資保険のそれぞれの特徴や違いを比較してきました。
変額保険も学資保険のどちらも、教育資金を準備する手段として有効です。
しかし、仕組みやリスク、期待できるリターンは大きく異なります。
学資保険は、受取額がほぼ確定しており、元本割れリスクを抑えながら計画的に教育資金を準備したい家庭に向いています。
一方、変額保険は運用によって資産を増やせる可能性があり、インフレへの対応力や資金効率を重視する家庭に適した選択肢です。
重要なのは、「どちらが正しいか」ではなく、自分たちの家庭に合っているかどうかです。
必要に応じて両者を併用する方法も視野に入れながら、無理のない形で教育資金づくりを進めていきましょう。

