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投資信託でロスカットは必要?運用する上で知っておきたいことを徹底解説
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ロスカットのタイミングが分からない…冷静な判断をするためのコツを伝授!

投資信託でロスカットに悩んでいませんか?

投資信託の評価額が下がると不安になり、損切りすべきかどうか迷うことがあるでしょう。

この記事では投資信託のロスカットについて、以下の点などについて解説していきます。

  • ロスカットが必要になる状況
  • ロスカットすべきかを判断するための3つのポイント
  • 元本割れのリスクを避けるためにすべきこと

投資信託のロスカットに悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。ロスカットに関する理解を深めることで、冷静な判断ができるようになるでしょう。

投資信託でロスカットする必要性

投資信託でロスカットする必要性

投資信託の保有中に評価額が下がり、含み損が出てしまう場合があります。

そんな時、ロスカットを検討する必要があるのでしょうか?

ここでは、まずロスカットの定義を確認し、どのような状況でロスカットが必要になるのかを見ていきましょう。

ロスカットの定義

ロスカットとは、損失を限定するために、投資の価値が決めたラインまで下がった時点でその投資を売却することです。

投資信託の場合、自分でロスカットするかどうかを決められるので、上手に使えば損失を最小限に抑えることが可能です。

ロスカットが必要になるのは、以下のような状況です。

  • 最初に立てた投資の計画から外れ、思ったような利益が出なくなった時
  • 投資信託の成績が長い間低迷しており、回復する見込みがない時
  • 市場の状況が変わり、保有中の投資信託のリスクが高くなったと感じた時

こういった状況で適切にロスカットをすることで、損失を小さく抑えられる可能性があります。

保有中の投資信託の価格が下がってしまったら、投資を続けるか、ロスカットするかを冷静に判断することが大切になります。

【結論】必要に応じてしても良い

投資信託でロスカットをするかどうかは、自分の投資目的やリスク許容度、市場環境などを総合的に考えて判断する必要があります。

ここでは、ロスカットの是非を検討する際に重要な3つのポイントについて詳しく見ていきましょう。

自分の投資の目的と期間

長期的にお金を増やすことが目的なら、短期的な値動きに惑わされずに、最初に決めた投資方針を守り続けるのが基本です。

しかし、近い将来にお金が必要な場合は、大きな損失を避けるためにロスカットを検討した方が良いかもしれません。

自分の投資目的と期間に合わせて、ロスカットすべきかどうかを判断しましょう。

投資信託の特徴と市場の状況

自分が持っている投資信託がどんなものに投資していて、どのように運用されているのかをよく理解することが大切です。

そして、市場の変化が投資信託にどんな影響を与えるのかを見極めましょう。

例えば、株式市場が下がり続ける場合、株式型投資信託の基準価額は下がりやすくなります。

そのため、株式市場が低迷しており、株式型投資信託を保有している場合は、ロスカットを検討すべきでしょう。

このように、投資信託の特徴と市場の状況を理解し、許容できるリスクを超えていると判断した場合にはロスカットを検討することが重要です。

別の投資先の有無

ロスカットして売却したお金を、より将来性の高そうな投資信託に移せるのなら、ロスカットは良い選択になるでしょう。

たとえば、株式型投資信託の運用成績が良くない場合に、ロスカットして債券型投資信託や不動産投資信託(REIT)に乗り換えるなどの例が考えられます。

もちろん、良い乗り換え先が見つからなければ急ぐ必要はありませんが、状況によっては別の投資先への乗り換えが賢明な選択肢になる場合があります。

ロスカットを検討する前に覚えておきたいポイント

ロスカットを検討する前に覚えておきたいポイント

投資信託の価格が下がっているときに、慌ててロスカットしてしまうと損をする可能性があります。

そのため、ロスカットを検討する場合には、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

ここからは、ロスカットを検討する前に覚えておきたい重要なポイントを2つ紹介していきます。

判断基準や理由を明確にする

ロスカットするかどうかを考える時は、自分なりの判断基準をはっきりさせることが大切です。

まずは、自分が投資をする目的をもう一度よく考えてみましょう。

もし、長い時間をかけてゆっくりとお金を増やしていきたいのであれば、短い期間の値動きに振り回されずに、最初に決めた投資の方針を守り続けることが大切です。

ただし、近い将来にお金が必要になりそうな場合や、自分の許容リスクを超えていると感じた場合は、ロスカットを検討する必要があるでしょう。

また、ロスカットしてできたお金をどこに再投資するかも重要なポイントです。

自分なりの基準をはっきりさせることで、冷静にロスカットするかどうかを判断できるようになります。

以上のように、自分の投資目的やリスク許容度、そして再投資先を考慮しながら、ロスカットの判断基準を明確にしておくことをおすすめします

評価額の下落に動揺しない

投資信託は長期的な運用を前提としています。一時的な値下がりに動揺せずに、長期的な視点を持ちましょう。

ファンドの基準価額は短期的には価格が下落しても、長期的には経済成長に伴って上がる傾向があるためです。

目先の値動きに惑わされてロスカットしてしまうと、マイナスで終わる可能性が高くなるので、一喜一憂しすぎずにコツコツと資産を積み上げていく姿勢が大切です。

また、評価額が下がった時は、投資信託の運用状況を改めて確認しましょう。

運用方針通りに運用されているか、ファンドマネージャーの見通しに変化はないかなどをチェックします。

そのうえで、運用状況に問題がなければ、評価額の下落は一時的なものかもしれません。

いずれにせよ、評価額が下がったからと言ってすぐにロスカットするのは、判断が早すぎる可能性があります。

すぐにロスカットすべき理由がない場合は、しばらく様子を見てから判断しても良いでしょう。

元本割れのリスクを避けるためにすべきこと

元本割れのリスクを避けるためにすべきこと

元本割れは投資信託に投資するうえで非常に気になるポイントの一つです。

しかし、元本割れのリスクはいくつか対策を取ることで防ぐことが可能です。

ここでは、元本割れを防ぐために大切な3つのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

分散投資をする

元本割れのリスクを避けるためには、分散投資をすることが非常に大切です。

分散投資が大切なのは、仮に一部の投資信託で損失が出たとしても、他の投資信託でカバーできる可能性が高くなるからです。

たとえば、1種類だけの投資信託に集中投資している場合、その商品の価格が大きく下がれば大きな損失を被ることになります。

一方で、3種類~4種類の投資信託に分散投資していればどうでしょうか?

1種類の投資信託の価格が下落しても、ほかの3種類が損失をカバーし利益を出せるかもしれません。

このように、複数の投資信託を組み合わせて分散投資することで、元本割れを防ぎやすくなるので投資対象は分散するようにこころがけましょう。

長期保有を心がける

投資信託の長期保有を心がけることは、元本割れを防ぎ利益を出すために非常に重要です。

投資信託の価格は日々変動し、一時的に元本割れすることもあるかもしれません。

しかし、慌てずに長期的な視点で見守っていれば、いずれは価格が上昇し利益を得られる可能性が高いのです。

投資信託を選ぶ際は、数十年分の過去の運用実績をチェックし、長期保有に適したものを選ぶことをおすすめします。

日経平均株価やTOPIX、S&P500などの代表的な指数の過去の値動きを見ると、短期的には上下しているものの、長期的には価格が上昇し続けていることが分かるでしょう。

過去の値動きを確認することで、短期的な価格下落に惑わされずに長期的な視点を持つことの大切さを理解することができます。

インデックスファンドを中心に保有する

投資信託を選ぶ際に、インデックスファンドを中心に保有することが重要です。

インデックスファンドとは、株価指数に連動して価格が動く投資信託を指します。

例えば、日経平均株価に連動する投資信託であれば、日経平均株価の値動きに合わせて投資信託の価格が変動します。

インデックスファンドは値動きが安定しやすく、長期的に緩やかに上昇する場合が多いので、元本割れを防ぎやすいのがメリットです。

投資信託にはインデックスファンド以外にアクティブファンドというものがあります。

アクティブファンドは利益を最大化するために積極的に売買される商品ですが、運用するファンドマネージャーの判断によっては値動きが大きくなる場合があります。

そのため、アクティブファンドに投資すると、大きく儲かる場合もありますが、反対に大きく損することもあるのです。

元本割れを防ぎ低リスクで運用する場合には、インデックスファンドを選択したほうが良いでしょう。

投資信託の運用に困った場合はお金の専門家に相談を

投資信託の運用に困った場合はお金の専門家に相談を

投資信託の運用について悩んだり、判断に迷ったりした場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)などのお金の専門家に相談することをおすすめします。

FPは、投資や資産運用に関する豊富な知識と経験を持っているため、投資目的やリスク許容度に合わせた的確なアドバイスをしてくれるでしょう。

特にロスカットを検討する際は、FPに相談することで、より適切な判断ができるようになります。

例えば、ロスカットすべきタイミングや、別の投資信託への乗り換えの提案などが得られるかもしれません。

また、FPは長期的な視点から資産運用の方針を立てることも得意としています。

投資信託の運用だけでなく、あなたの総合的な資産形成についてもアドバイスしてくれるでしょう。

投資信託の運用は自己責任が原則ですが、専門家のサポートを受けることで、よりよい判断ができるようになります。

投資信託の運用に行き詰まったら、一人で悩まずにFPに相談してみましょう。

また、以下の記事では、資産運用をプロに相談やお任せするメリットを解説しています。

ロスカットのタイミング等でお悩みであればぜひ参考にしてみてください。

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記事のまとめ

記事のまとめ

投資信託の評価額が下がったからといって、慌ててロスカットするのは得策ではありません。

自分の投資目的やリスク許容度、市場の状況などを冷静に見極め、ロスカットの是非を総合的に判断することが大切です。

また、元本割れのリスクを回避するためには、分散投資を心がけると共に長期的な視点を持つことが重要です。

マイナスになるリスクを抑えるには、インデックスファンドを中心に投資信託を保有するのも賢明な選択でしょう。

投資信託は、長期的な資産形成の手段として魅力的な選択肢の一つですが、資産運用である以上、損をするリスクもあるのは事実です。

しかし、適切なタイミングでロスカットをし長期視点で運用すれば、リスクを管理しながら着実に資産を築いていくことが可能です。

この記事を参考に投資信託の運用方法を見直し、資産形成のヒントにしていただければ幸いです。

監修者プロフィール
小林裕
小林裕
一般社団法人証券相続普及協会 代表理事
大学卒業後、東証一部上場の証券会社に入社。
個人向けの資産運用コンサルティングを中心に活動し、新人賞、社長優秀賞などを数多く受賞。
退職後、資産運用だけでは本当の解決ができないという思いから、2020年に一般社団法人証券相続普及協会を設立、代表理事に就任。
終活カウンセラー1級や上級相続診断士の資格も取得し、現在はお客様の大切な資産を「ふやす、まもる、つなぐ」をモットーに活動している。
【代表著書】
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※2024年9月30日調べ
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