FXのスプレッドとは?取引コストでFX会社10社比較

目次

スプレッドとは?基礎知識を解説

FX取引をする際に提示されているレートは2つあります。1つはBid、もう1つはAskです。投資家から見るとBidは売りレート、Askは買いレートです。

それぞれの注文を出すときに売り注文であればBid、買い注文であればAskが適用されます。このようにFXでは同じものに対して2つの価格が提示される仕組みになっており、これを2Wayプライスといいます。

このBidとAskにわずかな差がありますが、これがFX会社にとって実質的な手数料となり、スプレッドと呼ばれています

このスプレッドはFX会社によってまちまちで、さらに24時間常に一定というわけでもありません。時間帯によってスプレッドは変動しますし、経済指標の発表など相場が大きくときにもスプレッドが広くなるなどの傾向が見られます。

スプレッドの分だけマイナスからスタートする

BidとAskの間にスプレッドがあるということは、売り・買いのどちらであってもポジションを建てた瞬間にスプレッドの分だけマイナスのスタートになります

例えば買いポジションを建てたとすると、その時点でBidとはスプレッドの分だけレート差があるので、その分マイナスのスタートになるというわけです。スプレッドの値幅分、遠くからトレードが始まるとイメージしてみてください。

それでは、実際に取引をしながら解説していきましょう。この時点でスプレッドが0.4銭となっている豪ドル円の買いポジションを建ててみたいと思います。

①成行で豪ドルを買う

成り行き注文で豪ドル円を買いました。このときのレートはBidが82.120でAskは82.124でした。その差は0.004円なので、スプレッドは0.4銭(pips)であることわかります。

BidとAskの差

②買いポジションが成立、-4円からのスタート

82.124で買い注文が成立し、このポジションをすぐに決済する売り注文を出すとなるとBidが適用されるので、今すぐに売ると82.120です。ここでスプレッドの差分だけ、ポジションの評価損益がマイナスになっているのがわかります。プラス決済をするためには、まずこの差を埋めなければいけません。

買いポジションが成立した画面

③レートが変動して現状レートのBidがポジション成立時のAskを上回る

その後レートが変動して、買い注文が約定したときのAskを現在のBidが上回ったので、損益がプラスになりました。

82.126で買った豪ドル円のBidが82.128になったので、レート変動幅は0.6銭です。しかしそのうち0.4銭はスプレッドなど、収支はプラス0.2銭です。

この時点でポジションを決済すると、プラス2円の利益確定となります。

BidがAskを上回った画面

取引回数とLot数によってコストに違いが出る

先ほど解説したように、スプレッドは1回の取引ごとに実質的なコストとして発生します。つまり、取引回数が多くなり、それに伴ってLot数が多くなるごとにスプレッドによるコストは比例して増えていくことになります

ここである比較をしてみましょう。先ほどと同じ条件で豪ドル円の取引をしていくうえで、その取引回数とLot数が異なる2つのパターンを見てみます。

スプレッドコスト
1,000通貨の取引を10回 0.4銭×1,000通貨×10回=40円
1万通貨の取引を1回 0.4銭×1万通貨×1回=40円

それぞれ1回あたりの取引量は異なりますが、1,000通貨のほうは10回、1万通貨のほうは1回で比較しました。延べの取引量は同じなのでスプレッドコストも同じになります。

これと同様に、1回あたりのスプレッドコストに「取引回数×Lot数」を掛けることによってコストを算出することができますが、仮にこれがそれぞれ10倍になってもスプレッドコストは400円なので、頻繁に売買をするようなトレードスタイルではない方にとってはそれほど気にならないレベルです。

逆にスキャルピングなど短いサイクルで何回も売買を繰り返すトレードスタイルの場合、その都度スプレッド分のコストを支払っていることになり、スプレッドの影響は非常に大きくなります。

人気FX会社をスプレッドで比較

ここでは、主要なFX会社について主な通貨ペアのスプレッドの一覧をご紹介します。

スプレッドは取引コストなので各社競争となっており、その結果それほど大きな差はありません。もちろんスプレッドが小さい(狭い)に越したことはないのですが、スプレッドだけでFX会社を選ぶのも早計と言えるでしょう。

なぜなら、このスプレッドがどれだけ実際に提示されるかも精査する必要がありますし、表示されている通りに売買注文が成立する比率(約定率)が低いと、低スプレッドの意味がなくなってしまうからです。

それほど大差はないので優劣をつけがたいところですが、各社それぞれがしのぎを削るように低スプレッドを提示しているので、その違いを知るうえで参考にしてください。

メジャー通貨のスプレッド比較表

ドル円ユーロ円ユーロドルポンド円豪ドル円NZドル円ポンドドル

公式
0.2銭0.5銭0.41.0銭0.7銭1.2銭1.0

公式
0.2銭0.5銭0.41.0銭0.7銭1.2銭1.0

公式
0.1銭0.3銭0.31.0銭0.4銭0.9銭0.6

公式
0.09銭〜0.28銭〜0.380.50銭〜0.69銭〜0.88銭〜0.5

公式
0.1銭0.3銭0.3pips0.6銭0.4銭0.9銭0.6pips

公式
0.2銭0.4銭0.31.0銭0.7銭0.9銭0.6

公式
0.1銭0.3銭0.31.0銭0.4銭0.9銭0.7

公式
0.1銭0.4銭0.30.8銭0.3銭1.0銭0.8

公式
0.2銭0.4銭0.30.9銭0.3銭1.0銭0.8

公式
0.1銭0.3銭0.40.6銭0.4銭0.9銭1.0

※スプレッドは原則固定(例外あり)
※1:外為どっとコムはスプレッド縮小キャンペーン中(キャンペーン期間:2021年5月3日(月)午後4時~2021年5月29日(土)午前1時)

マイナー通貨のスプレッド比較表

リラ円ランド円ペソ円カナダドル円フラン円豪ドルドルユーロポンド

公式
-1.0銭-1.71.80.91.0

公式
3.0銭1.3銭0.4銭1.71.80.91.0

公式
1.7銭0.8銭0.3銭1.51.60.40.8

公式
1.40銭〜0.78銭〜0.18銭1.691.690.890.99

公式
1.7銭*20.3銭0.2銭1.7銭1.8銭0.4pips1.0pips

公式
1.6銭0.8銭0.3銭1.51.60.40.8

公式
1.5銭0.8銭---0.4-

公式
1.6銭0.9銭0.3銭1.61.70.80.9

公式
1.6銭0.8銭0.3銭1.51.60.40.8

公式
-0.8銭-1.71.80.91.0

※スプレッドは原則固定(例外あり)
※1:外為どっとコムはスプレッド縮小キャンペーン中(キャンペーン期間:2021年5月3日(月)午後4時~2021年5月29日(土)午前1時)
※2:原則固定の適応対象外

日本人に人気の準メジャー通貨ペア取引のおすすめのFX会社

できるだけスプレッドが狭い環境を選択することは、トレード回数が多いスタイルであるほど有利といえます。ですが、米ドル/円は一番人気の通貨ペアであるだけに、各社力を入れているため、ほとんど口座選びでは差は付きません。

そこで、日本人の人気の豪ドル/円、ユーロ/円を積極的にトレードする場合について、おすすめのFX口座をピックアップしてみました。これらは米ドル/円よりは会社間の差があります。

豪ドル/円を取引するなら、みんなのFX・LIGHT FX

日本人投資家に根強い人気を誇る豪ドル/円。一昔前のように高スワップポイントは望めませんが、価格が安いため証拠金も安く、トレードしやすい通貨ペアであるといえるでしょう。

トレイダーズ証券のみんなのFX、LIGHT FXなら、豪ドル/円のスプレッドが0.6pipsとタイトです。機能が豊富なパソコンの取引ツールと、操作性が高いスマホのアプリを組み合わせることで、さまざまなトレードスタイルに対応できるはずです。

ユーロ/円を取引するなら、DMM FX

米ドル/円とユーロ/米ドルの合成通貨であるユーロ/円は、米ドルとユーロのバランスが崩れたとき、非常に強いトレンドを描くことで人気のある通貨ペアの1つ。

DMM FXの場合、0.5pipsというとても狭いスプレッドで提供されているため、ユーロ/円のトレードがやりやすい環境といえます。

LINEでカスタマーサポートへ問い合わせできるため、気軽にサポートが受けられるのも魅力です。

スプレッドが変動する要因は?

スプレッドが変動するのは、市場の需要と供給のバランスが崩れるときです。外国為替市場では、人気があって取引量が多く、流動性が高い通貨ペアほど価格が安定し、スプレッドは狭くなりやすいと言えます。

反対に、人気がなくて取引量が少なく、流動性の低い通貨ペアほど価格が不安定になりやすく、スプレッドは広がる傾向にあります。

市場の需給のバランスが崩れる大きな要因は、主に下記3つです。

重要な経済指標発表前後

米雇用統計や各国の政策金利発表など重要な経済指標発表前は、投資家が波乱を見据えて取引を控えるなど様子見する傾向にあり、取引の流動性が低下します。

そして、予想外の内容が発表されると注文が一気に増加して価格が急激に動くことがあるのですが、その価格変動をFX会社が吸収しきれず、予定した価格で取引できないケースではスプレッドを広げて対応します

このような理由から、重要な経済指標発表前後はスプレッドが大きく変動することがあります。

突発的な政治、経済イベント

主要国トップや中央銀行総裁、政治家の要人発言、戦争・テロなど突発的なイベントにより価格が急変することがあり、それに伴ってスプレッドも拡大する可能性があります。

価格が急激に一方向へ動くと、買い注文または売り注文のどちらか一方に偏ってしまい、一時的に流動性が失われるためです。

最近では、新型コロナウイルスや米大統領選の影響でスプレッドが不安定になる場面がありました。

流動性の低い明け方の時間帯

ニューヨーク市場が閉まった日本時間の朝5時~8時くらいまでの間は、世界の主要なマーケットが開いていない時間帯で、市場参加者が少なく流動性が低下することから、スプレッドが広がる可能性があります。

また、クリスマスや年始年末は欧米の市場参加者が取引から離れる傾向が強く、取引量が大幅に減って流動性が低くなりがちです。

ちなみに、最も流動性が高い時間帯はロンドン市場とニューヨーク市場の時間帯が重なる22時~翌2時の間です。この時間帯は市場参加者が多く、流動性が高まるためスプレッドも安定しています。

スプレッドのコスト計算方法

スプレッドのコストは、簡単な計算式に当てはめるだけで求めることができます。これを知っておけば、トレードの損益状況をきちんと把握でき、コストを抑えながら効率的に利益を追求することができます。

ただ、日本円と外貨の組み合わせの通貨ペアである「クロス円」の場合と、外貨と外貨の組み合わせの通貨ペアの場合では計算方法が若干異なり、後者の場合は最後に外貨ベースの金額を日本円に換算する必要があります。

クロス円でスプレッドによるコストを計算する方法

計算式
(Bid-Ask)× 取引する通貨数=スプレッドによるコスト

計算シミュレーション
買値(Ask)105.507円、売値(Bid)105.505円のときに1万通貨を取引した場合:
「(105.507円-105.505円)×1万通貨=20円」

例えば、米ドル/円が買値(Ask)105.507円、売値(Bid)105.505円のときに1万通貨を取引したとしましょう。

まず「105.507円-105.505円=0.002円(0.2銭)」でスプレッドが求められます。これに取引する通貨数をかけると「0.2銭×1万通貨=20円」となり、この条件の取引コストは「20円」ということになります。

外貨と外貨の組み合わせの通貨ペアでスプレッドによるコストを計算する方法

計算式
(Bid-Ask)×取引する通貨数=スプレッドによるコスト(外貨ベース)
*注釈用テキスト※外貨ベースのコストを日本円に換算
計算シミュレーション
買値(Ask)1.18706ドル、売値(Bid)1.18700ドルのときに1万通貨を取引した場合:
「(1.18706ドル-1.18700ドル)×1万通貨=0.6ドル」
米ドル/円レートが1ドル=105円であった場合
「0.6ドル×105円=63円」

例えば、ユーロ/米ドルが買値(Ask)1.18706ドル、売値(Bid)1.18700ドルのときに1万通貨を取引するとした場合、まず「1.18706ドル-1.18700ドル=0.00006ドル(0.6pips)」でスプレッドを求めます。

そこに取引する通貨数をかけると「0.00006ドル×1万通貨=0.6ドル」となり、これが外貨ベースの取引コストになります。

最後に外貨ベースの取引コストを円換算すると「0.6ドル×105円=63円」となり、この条件の取引コストは「63円」ということになります。

スプレッド以外に手数料はある?

FX会社の公式サイト等では「各種手数料(口座開設手数料・口座維持手数料・取引手数料・入金手数料・出金手数料・ロスカット手数料)が無料」と強調しているケースもあります。実は現在はそれがスタンダードでほとんどのFX会社が無料です。

その意味では各社がほぼ横並びの状態ではありますが、それぞれどういったものか説明していきましょう。

口座開設手数料

FX会社に口座を開設するにあたって発生する費用になります。無料であることがほとんどです。

口座維持手数料

口座を開設したあと、その維持や管理のためにかかる費用です。こちらも無料のケースが多いです。

取引手数料

取引するのにかかる費用です。取引手数料は無料であることがほとんどですが、取引する際は別途スプレッドがかかり、これが実質的な手数料といえます。

入金手数料

口座に入金する際にかかる手数料です。通常の振込入金では手数料がかかり、インターネットバンキングを利用したクイック入金利用時は無料というFX会社が多いです。

出金手数料

口座から出金する際にかかる費用です。ほとんどのFX会社で無料となっています。

ロスカット手数料

ロスカットの際にかかかる手数料です。ロスカットとは、証拠金維持率が低下した際に、証拠金を上回る損失が出ないようFX会社が強制的に執行する決済のことです。

各種手数料がかかるのはどんな時?

日本の大手FX会社でも一部手数料がかかる

スプレッド以外の各種手数料は、ほとんどのFX会社で無料になっていると説明しましたが、一部例外もあるので注意が必要です。

例えば、業界大手のGMOクリック証券「FXネオ」では、ロスカット手数料が設定されています。自動ロスカット発生時、追加証拠金制度による強制決済執行時のみ、1万通貨単位あたり税込500円(南アフリカランド/円とメキシコペソ/円は、10万通貨単位あたり税込500円)の手数料が発生します。

各種手数料の有無や手数料の金額はFX会社によって異なるので、事前に調べておくことが大切です。

高品質な取引環境を提供している場合は手数料がかかる!

口座開設・維持手数料や入出金手数料などは無料であっても、専用サーバーやAPI(レートや口座情報などをプログラムから取得できるシステム)などプロトレーダー向けの環境やサービスを提供しているFX会社では、別途手数料がかかる場合もあります。

スプレッドの記事一覧

時間アイコン20.11.30

DMM FX(DMM.com証券)を総合評価!メリット・デメリットや評判を解説

TOP