子ども保険と学資保険は何が違う?2つの特徴と加入のポイント
更新日:23.01.10
子どもが生まれ、将来のことや万が一の事態を考えて保険の加入を検討している人も多いことでしょう。
その際にとまどってしまうのが、子どものための保険には「子ども保険」と「学資保険」のふたつがあるという点です。「子どものため」という意味では同じようにも見えるので、一体どちらを選べばよいのか迷ってしまうのではないでしょうか。
この記事では、両者の特徴と加入の際の検討ポイントなどについて解説していきます。
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子ども保険の特徴とは?
子ども保険の大きな特徴は、「医療保険に重点をおいた保険」であるという点です。つまり、万が一子どもが大きな病気にかかったり、ケガを負ったりしたときにその医療費を保障するのが主な目的です。
具体的にどのような場面で保障が適用されるかは保険会社によっても異なり、中には子どもが他人にケガをさせてしまった場合に補償される個人賠償責任保険が付加できるものもあります。
ただし、一般的にはあくまでも「学校内や登下校中に起きた子ども自身のケガや病気」に対しての保障がメインです。典型例としては、熱中症で病院に運ばれたり、登下校中に交通事故に巻き込まれたりといったケースが考えられます。
また、ケガや重い病気で手術を受けたときには手術保険金が支払われるので、急な手術でまとまったお金が必要になった場合も安心です。その一方で、子どもが万が一死亡してしまったときには被保険者に死亡保険金が支払われるため、子どもを失った親のための保障といった一面もあります。
他にも、子どもが小学校や中学校に入学したときなどには成長祝い金なども受け取れます。ただし、学費を貯蓄するというよりは、あくまでも二次的なものとして捉えるまでにとどめましょう。
子ども保険は「子どもの医療保障に重点を置いた保険」だと認識しておけば大きな間違いはないでしょう。
学資保険ってどんな保険?
学資保険は、子どもの進学に伴って必要となってくる学費の貯蓄に重点を置いた保険です。進学時にお祝い金が支給される点は子ども保険と同じですが、特筆すべきは返戻率の高さ。
学資保険は保険料を払い続けて満期になると満期保険金が支払われますが、その額は支払ってきた保険料の合計を超えるケースが多く、高いものでは元金の110%以上になる例もあるほどです。
したがって、将来、子どもの大学進学などで必要となるお金を確実に準備しておきたいと考えている人にはおすすめだといえます。
ちなみに、満期の時期は15歳、17歳、18歳、22歳といった具合にいくつかの選択肢から選べるようになっています。一般的には、私立の大学に進学する場合などに向けて、高校卒業時に設定しているケースが多いようです。
他にも、中学や高校進学にもまとまった資金がほしいと考え、給付金を分割して振り分けるパターンも可能です。
さらに、満期を迎える前に両親に万が一のことがあり支払いができなくなった場合には、それ以降の保険料の支払いは免除され、育英年金が受け取れる場合もあります。
以上のように、学資保険とは子どもが学校を卒業するまでの間、困窮して進学ができないなどといった事態を防ぐために、「学費保障を充実させた保険」だと定義づけることができるでしょう。
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子ども保険と学資保険のすみ分け

上で解説したように、子ども保険は医療保障の手厚い保険であり、学資保険は貯蓄性の高い保険です。つまり、「子どもの進学のために貯蓄をしたい」のに子ども保険に加入してしまうと、目的に沿った保険選びではなくなってしまいます。
なぜなら、医療保障や生命保険の役割を担う保険であるため、その分コストがかかってしまい、満期保険金が元金割れを起こしてしまう可能性が高いから。「それなら普通に貯金をしておいた方がいい」ということになります。
一方、学資保険は満期になったときに受け取れるお金が多いのですが、その代わり、医療保障は最初からついていないか、ついていても子ども保険より保障が薄くなってしまう場合がほとんどです。
中にはオプションとして医療特約を追加できるものもありますが、当然、それだけ保険料は高くなってしまいます。
ただし、これらはあくまでも典型例の比較にすぎません。実際には子ども保険という名称がつきながらも貯蓄性の高いものもありますし、その逆もしかりです。
もともと、子ども保険と学資保険は異なるものですが、徐々に融合化が進んできており、単に名称だけで保険の性格を推測することが難しくなっているのも事実です。
子ども保険と学資保険に加入するときのポイントは?
つまり保険に加入する際には、子ども保険や学資保険といった名称に惑わされることなく、具体的な保障内容をよく吟味する必要があります。
中でも重要なポイントとなるのが医療保障の内容と満期保険金の返戻率です。それらを軸として、家族の生活プランを考えた場合に本当に必要なものは何かを検討しましょう。
また、自治体によっては医療保障制度が充実しており、子どもの医療費は実質無料になる場合もあるので、それらを考慮することも必要です。
このように、さまざまな角度から検討し、子育てを行ううえでより大きな支えとなる保険を選んでいくようにしましょう。
学資保険を選ぶ上で注意すべきポイントは?
学資保険やこども保険の加入を検討するとき、注意しておきたいポイントが 2 つあります。
- 中途解約 学資保険やこども保険はいつでも中途解約ができます。しかし、加入後短期間で解約してしまうと、払い込んだ保険料よりも解約時の返戻金が少なくなってしまうことも。 申し込み時、どのくらいの保険料を払い続けられるか、家計を見直し、満期を迎えるまで無理なく払い続けられる金額を算出することが大切です。
- 医療特約 子どもの医療特約を付けるかどうか迷われる方もいますが、特約を付けることで返戻率が 100% を割ってしまうケースがほとんど。子どもの場合は、各自治体の制度で医療費の助成金が使えるので、多くの地域で医療費はカバーできます。 しかし自治体によっては十分でないところも。その場合は単独の医療保険を考えてみるのも手かもしれません。
実際に保険の相談をするときには、まず家庭のライフプランを見据え、返戻率と給付される時期をチェックしましょう。お金の流れをつかんだら、相談窓口で気になった商品をいくつか選び、見積もりをとって比較検討することが何よりも大切です。
教育は子どもに残してあげられる無形の財産。お子さまの将来に向け、希望どおりの学資保険を選んでみてください。
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