【年代別】生命保険の加入率|月々の保険料や加入時期・きっかけも解説

生命保険は何歳ごろに加入すればいいのだろう?
同世代の人は何をきっかけに生命保険に加入している?
今後のライフプランを思い描く際、どういった生命保険に加入すべきか、また加入するタイミングはいつ頃にするか迷う人も多いと思います。

今回はそんな人のために、生命保険の加入率や加入のきっかけについて調査しました。年代別の詳しい保険料や加入傾向についてもお伝えしていきますので、生命保険への加入を悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

【年代別】生命保険の加入率の違い

  • 令和元年の調査では全体8割以上が生命保険に加入している
  • 20代の生命保険の加入率は6割未満
  • 30代は結婚や出産をきっかけに生命保険に加入するケースが多く、加入率も8割以上
  • 40代は病気やけがのリスクに備えて、約9割が生命保険に加入している

生命保険の加入率は?令和元年は全体で8割以上が加入している

生命保険文化センターの「令和元年度 生活保障に関する調査」によると、生命保険に加入している人の割合は全体の8割以上という結果が出ています。

生命保険の加入率 平成13年 平成19年 平成25年 令和元年
全体の加入率 77.7% 79.9% 81.5% 82.1%
男性の加入率 80.1% 80.8% 80.9% 81.1%
女性の加入率 75.6% 79.2% 81.9% 82.9%

*出典:生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」

このデータから、生命保険の加入率は年々上昇している傾向があり、特に女性の加入率が上昇していることが分かります。平成13年度から男性の加入率はほぼ横ばいですが、女性の加入率はおよそ7%も増えているのです。

女性の生命保険加入率が上がった背景には、女性の就職状況の変化や、乳がんや子宮頸がんといった女性特有のがんへの関心が高まったことが考えられます。また、結婚・出産後にも就業を続ける女性が増えたことで生命保険のニーズが高まっているともいえます。

現代社会における働き方やライフスタイルの変化により、生命保険の必要性とニーズは今後ますます高まっていくことでしょう。

保険に加入するきっかけは?

ここからは、生命保険に加入するきっかけと保険に関する考え方について見ていきます。

生命保険に加入するきっかけとして多い理由は下記の通りです。

  • 第1位:家族や友人などにすすめられて(23.9%)
  • 第2位:営業職員や窓口ですすめられて(17.6%)
  • 第3位:結婚をしたので(15.6%)

*出典:生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」

最も多い生命保険に加入するきっかけは「家族や友人などにすすめられて」でした。身近な人から生命保険の必要性について見聞きすることで生命保険の加入を考える人も多いようです。

上記以外の理由として、「就職をしたので」(12.4%)、「子どもが誕生したので」(10.7%)などがあり、ライフステージの変化にあわせて生命保険に加入する傾向が見てとれます。

生命保険の必要性とは?

生命保険とは、人生において万が一の事態が起きたときに自身や家族の生活を守るための保険です。ここでいう「万が一」というのは、死亡・病気・ケガなど、日々生活を送る中で私たちを取り巻いているあらゆるリスクを指します。

生命保険文化センターの「令和元年度 生活保障に関する調査」によると、生命保険の加入目的の第1位が「ケガや病気になった際の医療費のため」(56.0%)となっており、以下は「万一死亡した時のため」(25.3%)、「老後の生活資金のため」(7.3%)が続きます。

それぞれの生活やライフステージ、家族構成によってリスクの大きさは異なるため、必要になる生命保険の種類はさまざま。自分や家族にとってどんなリスクがあるのかを把握した上で、どんな保険に加入すればよいのか考える必要があるといえるでしょう。

保険の種類ごとの仕組みや必要性については、こちらの記事で紹介しています。

生命保険の必要性は?不要な理由や保障額の目安、実際の加入率を解説

【年代別】生命保険の加入率やきっかけは?

生命保険への加入を検討する人の多くが、「加入のタイミング」について頭を悩ませているのではないでしょうか。

特に20代~30代など若い世代の人は、生命保険の加入の時期を決めかねているという人も多いのではと思われます。

ここからは生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」をもとに、実際に同年代の生命保険の加入率がどのくらいなのか確認しながら、加入の傾向も見ていきましょう。

20代の生命保険の加入率ときっかけ

20代の生命保険の加入率と特に多かった加入のきっかけは下記の通りです。

性別 加入率 加入のきっかけ
男性 58.5% ・家族や友人などにすすめられて(33.6%)
・就職をしたので(31.1%)
女性 59.9% ・家族や友人などにすすめられて(33.3%)
・就職をしたので(23.6%)

20代の保険加入率は、男女ともに約6割。就職前の学生を含む若い世代であることから、他の年代と比べて加入率はやや低めです。高齢の人と比べて病気にかかったり、死亡したりするリスクが少ないことも生命保険に加入する人が少ない理由のひとつでしょう。

20代になり就職や独り立ちをすると家族や友人から「社会人になったからには生命保険に入った方が良い」とすすめられる機会も増えるそうです。

実は保険は若いうちから加入していると、年を重ねてから加入するより月間の保険料が安くなる傾向があります。社会人になった節目に、「将来のため」「万が一の備えとして」保険への加入を検討してみるのも良さそうです。

30代の生命保険の加入率ときっかけ

30代の生命保険の加入率と特に多かった加入のきっかけは下記の通りです。

性別 加入率 加入のきっかけ
男性 82.4% ・結婚をしたので(27.1%)
・家族や友人などにすすめられて(23.9%)
・子どもが誕生したので(22.3%)
女性 82.8% ・結婚をしたので(27.6%)
・家族や友人などにすすめられて(27.3%)
・子どもが誕生したので(22.7%)

30代になると生命保険の加入率が大幅に上がり、男女ともに8割以上の人が加入しています。

加入のきっかけは「結婚をしたので」「子どもが誕生したので」という理由が20代に比べて大幅に増加。結婚や出産といったライフイベントが保険加入のきっかけになっていることが分かります。

20代は自身のために保険に加入するケースが多いのに比べ、30代に入ると家族のために保険に加入したり見直したりする人が増える傾向にあります。万が一のことがあった際に、自身だけでなくパートナーや子どもといった家族を守るリスクケアとして備えることが重要視されます。

40代の生命保険の加入率ときっかけ

40代の生命保険の加入率は下記の通りです。

性別 加入率 加入のきっかけ
男性 91.0% ・結婚をしたので(25.6%)
・家族や友人などにすすめられて(21.2%)
・就職をしたので(17.6%)
女性 89.0% ・家族や友人などにすすめられて(26.8%)
・元々生命保険に加入する必要性を感じていたので(16.9%)
・結婚をしたので(15.4%)

40代になると30代からさらに生命保険の加入率が上がり、男女ともにほぼ9割の人が保険に加入していることが分かります。40代は男女ともに20代~60代の間で生命保険の加入率が最も多い年代です。

30代で結婚や出産を経て、子育てまっただ中にある40代人は、家族の生活費や子どもの教育費を確保しなければならないため、「もし病気やケガで働けなくなったら…」というリスクを考えることが必要になります。

40代になると20代~30代と比較して、生活習慣病といった健康へのリスクが増加する傾向にあります。生活習慣病が引き起こす心疾患や脳血管疾患も多くなる傾向があります。さらに40代の死因の上位には「悪性新生物<腫瘍>」、いわゆる「がん」が増えていくのです。

40代は若い年代の頃と比較して、健康・医療に関するリスクに対して保険を検討することが大切だといえます。

出典:国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」

出典:厚生労働省「死因順位(第5位まで)別にみた年齢階級・性別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合」 

生命保険の月々の保険料の支払額は平均いくら?

生命保険の加入を検討するにあたり、月々に支払う保険料の額が気になるという方も多いかもしれません。

ここからは、年代別・男女別で加入している生命保険の保険料はどのくらいなのか、調査データを見ていきましょう。

【年代別】保険料の平均額は年間19.6万円・月間1.6万円

生命保険に加入している人の年間払込保険料(一時払いや頭金の保険料を除く)の平均額は全体が19.6万円、男性が23.4万円、女性が16.8万円となっています。

年代と性別ごとの年間・月間の保険料支払額の平均は下記の通りです。

男性の年代別保険料支払額の平均額

年代 月間の保険料支払額 年間の保険料支払額
20代 約1.2万円 約14.7万円
30代 約1.9万円 約23.5万円
40代 約1.9万円 約23.2万円
50代 約2.4万円 約29.3万円

*出典:生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」

*月間の保険料支払額は「年間払込保険料(全生保)〔性・年齢別〕」をもとに算出

女性の保険料支払額の平均額

年代 月間の保険料支払額 年間の保険料支払額
20代 約0.9万円 約11.4万円
30代 約1.2万円 約15.1万円
40代 役1.3万円 約15.6万円
50代 約1.7万円 約20.6万円

*出典:生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」

*月間の保険料支払額は「年間払込保険料(全生保)〔性・年齢別〕」をもとに算出

保険料は男女ともに40代から増加する傾向があります。生命保険文化センターの「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、1世帯ごとの年間保険料の平均は38.2万円、月間に換算すると約3.2万円になります。

保険料を支払う負担は決して小さくありません。だからこそ、自身にとって必要な保険は何かをきちんと見極めることが大切なのです。

保険選びの際は、必要な保障額を把握して、家計とのバランスをとったうえで保険を決めることが大事になるといえるでしょう。

まとめ

生命保険の加入のタイミングは、自身のライフステージに合わせて早めに検討していくことが大切になります。

以下に年代別の生命保険の加入率や生命保険に加入するきっかけについてまとめました。今後のライフプランや生命保険の加入について参考にしてみてはいかがでしょうか。

  • 令和元年の調査では全体8割以上が生命保険に加入している
  • 20代の生命保険の加入率は6割未満
  • 30代は結婚や出産をきっかけに生命保険に加入するケースが多く、加入率も8割以上
  • 40代は病気やけがのリスクに備えて、約9割が生命保険に加入している

監修者 監修者

新井 宏之

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 証券外務員(一種、内部管理責任者)

新井 宏之

ネット証券会社やWeb会社等にて、マネージャンルのコンテンツ制作に携わった後、FP(ファイナンシャルプランナー)兼編集者・マネーライターとして、主に保険・投資・資産形成・資産運用・不動産のジャンルにて活動中。編集・執筆業務のかたわら、FPとして顧客相談に応じている。

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