保険の「控除」とは何ですか?
更新日:23.01.10
「控除」とは、何かしらの金額を「差し引く」という意味ですが、保険に関する控除というと「年末調整・確定申告における所得控除」を指すことが多いでしょう。
具体的には、以下の保険に加入していれば何かしらの控除を受けることができます。
控除の対象になる保険
- 生命保険
- 介護医療保険
- 個人年金保険
- 地震保険
そもそも「控除」とは?
上に記載した保険に加入している人は、支払った保険料の分は所得から差し引くことができます。なぜそんなことをするのかというと、払いすぎた税金を返してもらうためです。
所得税の基本的な仕組みは、「所得の多い人がより多くの税金を支払う」というものなので、支払った保険料の分を所得から差し引くことで「所得が少なくなる=課税対象が少なくなる」わけです。
年末調整や確定申告で控除の申告をすることで、払いすぎた税金を取り戻すことができます。
どのくらい控除できるか
生命保険、介護医療保険、個人年金保険に保険料を支払っている場合、それぞれ4万円まで、最大で12万円(4万円×3種類)の控除を受けることができます。
一方、地震保険については上記の仕組みとは違った計算方法となります。
地震保険の控除額
地震保険に関しては上記とは少し違い、「5万円未満は支払額まで・5万円超は一律5万円」の控除となっています。
ちなみに地震保険というのは単体で加入することはできず、火災保険とセットで加入する必要があるのですが、火災保険の保険料は控除の対象ではありません。
申告方法
保険料の控除の申告は、会社員の場合は年末調整、自営業やフリーランスの場合は確定申告で行います。
自営業やフリーランスの場合は確定申告が必須なので、所得控除の意識は高いことでしょう。一方、会社員の場合だと「よくわからないけど、会社から言われたからやっている」という人も多いのではないでしょうか。
中には「お金が戻ってくるからお得」などとカン違いしている人もいるようですが、あくまでも「払いすぎた税金を返してもらう」ための手続きです。
年末調整の還付金が戻ってくるのは、企業によって違いがあるものの12月か1月の給与に上乗せされて支払われるケースが一般的です。