借金返済プランの作り方5STEP!返済額ごとのシミュレーションと返済できない時の対処法

毎月返済しているのに、なかなか借金が減らないのはなぜ?
早く借金を減らしたいが、その方法がわからない……

返済をしながら、同時にこんな不安な気持ちになってしまう。 そのような人は少なくないはずです。

しかし、借金が減らないと感じるにはちゃんと理由がありますし、しっかりと返済プランを立てることで、完済を見えてきます。

この記事では、有効な借金の返済方法を4つのステップにわけ、そのポイントを解説します。また、返済がどうしても難しい場合の対処策も紹介します。

【STEP1】毎月いくら返済すればいい? 借金返済を金額ごとにシミュレーション

借金がなかなか減らない……」、そう感じるのはなぜでしょうか?

その理由として、借金額に対して毎月の返済額が低いことが考えられます。

借金にはいろいろな返済方式がありますが、カードローンなどの場合、広く利用されているのが「最小返済額」を設定する、リボルビング方式(リボ払い)です。

最小限度額は、借入残高(または借入金額)に、その金融機関が定めた一定の割合を掛けます。

たとえば、100万円借り入れ、毎月の返済額の割合が2.0%であれば、最小返済額は2万円となります。

返済額を最小限度額にすれば、支払いはよりラクになりますが、返済期間は長くなり、支払利息も大きくなることになります。

そこで、100万円、200万円、300万円を借り入れた場合、それぞれ毎月どのくらい返済すればいいのか、またどのくらい利息が発生するのか?

適用金利を法定上限金利の15%として、具体的にシミュレーションをしてみましょう。

シミュレーション(1)借入総額が100万円の場合

まずは、100万円を借り入れた場合の、毎月の返済額による返済期間、利息(総額)の違いを見てみましょう。

■借入総額100万円における返済額と返済期間・利息の違い

毎月の返済額 返済期間 利息(総額)
2万円 79ヶ月 579,052円
3万円 44ヶ月 301,674円
5万円 24ヶ月 157,936円

※適用金利は15%(法定上限金利)、金融機関によっては若干、数字が異なる場合があります。以下の表も同様

上の表でわかるとおり、返済額が2万円の場合、返済期間は79ヶ月になりますが、返済総額は158万円ほど。

つまり、借り入れた元本100万円に対して約58万円もの利息を支払うことを意味します。

しかも、毎月の返済額2万円に対して、初回の返済での利息分は12,500円。返済額の半分以上が利息なのですから、これではなかなか元本は減りません。

一方、返済額を月3万円、5万円とアップすると、返済期間は半分、3分の1と短くなり、当然ですが支払う利息も同様に減っていきます。

100万円を借り入れた場合、3年以内の返済には、月4万円程度の返済が必要ということがわかります。

シミュレーション(2)借入総額が200万円の場合

次に、200万円を借り入れた場合の、返済額による返済期間、利息(総額)の違いを示したのが、下の表です。

■借入総額200万円における返済額と返済期間、利息の違い

毎月の返済額 返済期間 利息(総額)
4万円 79ヶ月 1,158,176円
8万円 31ヶ月 413,045円
10万円 24ヶ月 315,885円

返済額を4万円とすると、返済期間は(1)と同様に79ヶ月になりますが、その間に支払う利息の総額は約152万円。

借入額が大きくなると、支払利息も大きくなることが、よくわかります。また、初回の返済額はその60%以上、2万5000円が利息分です。

対して、返済額を倍の月8万円にアップさせると、返済期間は40%ほど短縮され31ヶ月に、また支払利息は総額で41万円と3分の1近くに減ります。

さらに返済額が月10万円なら、返済期間24ヶ月、支払利息は総額32万円弱と大きく短縮されます。

したがって、3年以内の完済であれば月7万円、5年以内なら5万円程度は返済に充てる必要があります。

シミュレーション(3)借入総額が300万円の場合

最後に、借入総額300万円の場合も同様にシミュレーションをしてみました。

■借入総額300万円における返済額と返済期間、利息の違い

毎月の返済額 返済期間 利息(総額)
6万円 79ヶ月 1,737,295円
10万円 38ヶ月 783,534円
15万円 24ヶ月 473,828円

この試算によると、300万円を借り入れた場合、返済期間を79ヶ月とすると、毎月の返済額は6万円となります。

返済額は、借り入れが200万円なら44ヶ月、100万円なら19ヶ月で完済できる金額です。借入額が大きいと、返済の負担も大きくなることがよくわかります。

また、完済までに発生する利息は約174万円にもなります。

返済額を月10万円、15万円とすれば、返済期間も38ヶ月、24ヶ月と短くなりますが、いずれも初回の返済については3万7,500円が利息部分です。 それでも、利息の総額は月6万円返済の場合より、大きく減ります。

また、300万円を金利15%で借り入れた場合、5年以内の完済を目指すなら月7万円程度は返済に充てる必要があります。

計算は返済シミュレーターを活用しよう

金融機関のWebサイトには、カードローンやキャッシングなどの借り入れについて、返済額や返済期間がわかるシミュレーターが用意されているところもあります。

実際、どのくらいの返済期間になるのか、あるいはどのくらい利息がつくのか。

借入額や返済額などから試算することで、自分の借金がどのように返済されるのかがわかります。ぜひ、利用してみましょう。

返済シミュレーションができる主な金融機関のWebサイト

【STEP2】毎月いくら返済に充てられるか? 収入と支出を整理

STEP1では、借金返済がなかなか終わらない、元本が減らない理由として、返済額が関わっていることが見えてきました。

では、毎月いくらなら返済できるでしょうか。

それを知るには、自身の収入や支出から、実際に割り出してみることをおすすめします。

以下の表は、収入と支出の額を表にした例です。

収入 給料 25万
支出 家賃 −6万円
電気・ガス・水道 −1万5000円
インターネット −5,000円
携帯・スマホ 5,000円
その他の(サブスクなどの固定費) 5,000円
食費 5万円
生活用品・日用品 1万円
衣類 1万円
交際費 3万円
収入‐支出 毎月の返済額 6万円

給与27万円(手取り額)に対して、かかる生活費は月21万円。

つまり、収入から支出を差し引いた6万円は、毎月の借金返済に充てることができるわけです。

ただし、普段から家計簿などで支出内容を把握している人はすぐに計算できますが、それがわからない人は、まずその把握から始める必要があります。

それをせず、「このくらいの額なら返済できるだろう」と高額を設定してしまい、結局、返済が続かないのでは意味がありません。

家計支出は、1円単位で細かく記録する必要はありません。大事なのは、収支の額、家計のお金の流れです。

利用するのは、ノート式の家計簿でもいいですし、家計簿アプリを活用するのもいいでしょう。

口座を持つ人向けに無料でアプリを提供している金融機関もあります。

気をつけたいのは、支出内容を1ヶ月だけで判断しないこと。

支出額は月によって変動があるからです。少なくとも3ヶ月は記録し、支出額を割り出したいところです。

【金融機関のスマホ向けアプリ例】

【STEP3】返済方法を考える

なかなか返済額をアップする余裕がない、あるいは現在の返済でも経済的に苦しいということであれば、次の対策として、新たな返済方法を検討します。

具体的には「繰上げ返済」「借り換え」「おまとめローン」があります。

そのメリットはともに、生活レベルを変えることなく、返済可能な状態にできる可能性があるという点です。

繰上げ返済

「繰上げ返済」とは、通常の返済(約定返済)とは異なり、原則、いつでも、いくらでも(※)、返済する側が任意で行うことができる返済方法です。

住宅ローンではよく知られた方法ですが、カードローンなどでも利用できます。

繰上げ返済の大きな特徴は、その返済が元本のみに充てられるということ。

たとえば、繰上げ返済を10万円した場合、そのときのローン残高が100万円だとしたら、ローン残高が90万円になります。

通常の返済は利息分を含んでいますが、繰上げ返済はそれがないため、元本の減りが早く、またその分、返済期間を短縮できます。

結果的に、ローンやキャッシングの完済を早めることができる。これが最大のメリットとなるわけです。

ボーナスが入ったとき、あるいは貯蓄がある程度増えたタイミングで、行うのが一般的です。また、マイカーや貴金属の売却、投資商品の現金化などで資金をつくるなどもあるでしょう。

注意点としては、余裕があまりないのに繰上げ返済をし、手持ちの資金、貯蓄が大きく減らしてしまうこと。

急に資金が必要になったとき対応できず、そのために新たに借り入れをしてしまっては、それこそ本末転倒です。

また、繰上げ返済を行った月も、それで完済とならない限り、通常の返済も発生しますので注意が必要です。

加えて、繰上げ返済の際に手数料が発生する金融機関もあります。確認しておきましょう。

(※)直近の返済時から繰上げ返済までに発生した利息以上の金額が必要

借り換え

「借り換え」とは、現在借りている金融機関より低い金利の金融機関、業者に乗り換えることです。

金利が低くなれば、上乗せされる利息がその分小さくなりますから、当然、月々の返済額や総返済額も低くなります。

ただし、借り換えには通常、審査が必要となります。

返済の遅延など、信用情報に傷がつくことがないよう、借り換える前もしっかり返済をしておくことが大切です。

また、金融機関によって、返済期日や最小限度額の設定などが異なります。事前に確認しておきましょう。

おまとめローン

もうひとつ、「おまとめローン」という方法もあります。複数から借り入れている場合、有効な返済方法です。

複数のローンをまとめてひとつのローンにするというもので、金利はその上限が法律で定められていますが、一般的に借入残高が大きいほど金利は下がります。

たとえば、50万円ずつ2社から借りていれば、法定上限金利はともに18%ですが、ひとつにまとめ100万円となれば、15%に下がります。

注意点としては、おまとめローンに切り替えたタイミングで、毎月の返済額も下げてしまう場合。

毎月の返済はラクになりますが、これにより返済期間が長くなり、支払う利息分が以前と変わらない、あるいは以前より増える可能性もあります。

【STEP4】生活の見直しを図る

繰上げ返済を行う資金的余裕はなく、借り換え、おまとめローンも難しいなら、次のステップとして、収入アップと生活費の削減を目指します。

収支が改善し、家計に余裕が生まれることで、返済に資金を充てることができます。

収入アップとして、夫婦世帯でどちらかが働いていないなら、共働き、ダブルインカムとなることが、より実効性が高い方法となります。

たとえば、パート収入として月8万円を得ることができ、家計がそれ以前に赤字でないなら、そのまま8万円が余裕資金となるからです。

すでに夫婦のどちらかがパートで収入を得ているなら、フルタイム勤務へのシフトを目指すことも、収入アップにつながります。

あるいはダブルワーク、つまり副業で収入を得るという方法もあります。

ここ数年、クラウドソーシング(企業などが業務委託を広く募る)のニーズが高まり、専門の情報サイトも多数あります。

働く側としては、空き時間を利用でき、かつ自分のスキルを活かした在宅ワークが、よりしやすい時代になったともいえるでしょう。

【主なクラウドソーシングサイト】

収入アップと同時に、実践してほしいのが家計支出の削減です。

そのためには、無駄な支出、使途不明金を削るのはもちろん、固定費を下げる工夫が有効となります。

固定費とは、定期的に発生する定額のコストのことです。

保険料や家賃、定額のスマホ料金、習い事等の受講料、サブスクの利用料、その他会員費などが該当します。固定費は食費などと異なり、 一度コストを下げることができれば、その後は何もしなくても継続的に支出を下げることができます。

【STEP5】それでも借金返済の目処がただない場合は法的手続きも検討

ここまで各ステップで、さまざまな借金返済の方法を見てきましたが、諸事情によりいずれも難しいというケースもあるでしょう。

だからといって、諦めないでください。

今後の返済が不可能であっても救済手段があります。
それが「債務整理」です。

債務整理とは、主に弁護士や司法書士を介して行う、借金の減額や免除ができる法的な手続きのこと。

銀行や消費者金融、クレジットカード会社のカードローンの他、クレジットカードによるキャッシングやショッピング利用も対象となります。

債務整理には主に「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つがあります。

任意整理

借入先と交渉をして、無理のない返済方法を決める方法です。

今後発生する利息を全額カットし、残った元金を3〜5年で返済できるよう交渉します。

メリットは、自宅や金融財産について、処分するなどの影響がないこと。

また、個人再生や自己破産と比較して、手続きに手間や時間(3ヶ月以内が一般的)がかかりません。

デメリットは、手続き後にまだ返済が残ります。

そして、これは債務整理に共通することですが、一定期間、信用情報機関に事故情報が登録されます(ブラックリストに載る)。

その間、新たにクレジットカードを作ることやローンを組むことは難しいでしょう。

個人再生

裁判所を介して借金の元金を5分の1〜10分の1程度に減額し、原則3年で返済する方法です。

メリットとしては、借金を大幅に減額でき、しかも、持ち家などの財産を残すことができます。

デメリットは、任意整理同様、手続き後にまだ返済が残ることです。また、手続きに要する期間も、長ければ1年にも及ぶ可能性があります。

自己破産

返済不可能な借金の支払いの免除を裁判所に申し立てる方法です。

その大きなメリットは、借金がすべて免除されるという点。また、安定した収入がなくても手続きが可能です。

ただし、自宅や自動車などの財産は、一部を除いて(※)原則処分されます。手続きは、個人再生同様、1年程度を要することもあります。

(※)99万円以下の現金と、手続き開始後に取得した財産は「自由財産」として、手元に残すことが可能。

また、デメリットではありませんが、債務整理は原則、法的手続きですから、弁護士や司法書士を介します。そのため費用が発生します。

借金の返済ができない…それでも方法はあります!

債務整理も、借金返済のための有効な解決策のひとつです。
その目的は、単に借金を軽減するだけでなく、あくまで生活の再生にあります。

しかし、とくに個人再生や自己破産は裁判所を介した手続きですから、依頼に二の足を踏む人もいるかもしれません。

そこで、債務整理を検討している人は、弁護士事務所や司法書士事務所、 あるいは国の機関である全国各地の法テラス(日本司法支援センター)が行っている無料相談を活用してみてはいかがでしょうか?

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